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「犬は人に付き、猫は家に付く」?

2014年07月23日 | コンサルティング

夜帰宅すると、我が家の玄関の前に真っ黒な猫がいることがあります。帰ってきた私の姿を見ても逃げるでもなく、じっとこちらを見つめたままで私が玄関に入ろうとしても全く動じることもなく、そのまま座り続けているのです。

以前、一度だけ追い払うそぶりをしたところその時は逃げたのですが、玄関わきの車の下に身を潜めただけですぐにまた姿を現して、ちょこんと座ってしまいました。

今の家に引っ越してそろそろ3年になるのですが、これまでに何度もこうしたことがあったので私もこの光景にすっかり慣れてしまい、今では「ただいま、クロちゃん。またここにいたんだ!」と声をかけるまでになってしまいました。

そうすると、気のせいかクロちゃんから「ここは俺の家だ!」という返事が聞こえてくるような気がするのです。

よく「犬は人につき、猫は家に付く」と言いますが、これは犬と猫の性情を言い表したものです。飼い主が引越しをする時、犬は飼い主に忠実にどこまでもついていきますが、猫は飼い主にはついていかず住みついた家に残っている、猫は人よりも家の建物・場所になじむということを表している言葉です。

本当のところは、クロちゃんが元々ここに住んでいた猫なのか、あるいは近所で飼われている猫なのかはわかりませんが、クロちゃんを見かけるたびに「犬は人に付き、猫は家に付く」を思い出すのです。はたして真相はいかにといったところです。

組織においても、組織から独立しようとする人がいると一緒に職場を去る人がいます。先日お会いした人も、「新卒で入社した会社で一緒だった人が独立することになったので、その時に私も一緒にそこを出ました。気が付けばあれから10数年です」とおっしゃり、現状にとても満足されているとのことでした。

会社に残るか、独立する人と一緒に外に出るのか。どちらを選ぶとしてもそれぞれに一長一短があるでしょうから、これは実に悩ましい選択です。

しかし、同時に「一緒に外に出ようか」と迷うくらいの人と出会えたこと自体が、とても幸運なことだとも考えられるわけですから、どちらにしても後悔だけはしない選択をしたいものです。

ところで、冒頭のクロちゃん、近所の飼い猫なのかそれとも地域猫なのかわかっていないので、はたしてクロちゃんが飼い主についているのかそれとも我が家についているのか、どちらの選択をしたのかはよくわかりませんが、本人?はいつも毛並みがつやつやとして幸せそうにしていますから、クロちゃんにとってきっと良い選択をしたに違いないと思っています。

(人材育成社)