小野小町(おののこまち)といえば平安時代の絶世の美女にして歌人です。百人一首で有名な「花の色は移りにけりないたづらに我が身世にふるながめせし間に(古今集)」という歌はあまりにも有名です。
ところが、これだけ有名な人物にも関わらず、その生誕から没年に至るまでの生涯はよくわかっていません。なにしろ生誕の地は、秋田県湯沢市雄勝町をはじめ全国に数か所、伝説や伝承に至っては100か所以上あります。
福島県田村郡小野町はその名前のとおり、いくつもある(!)生誕の地のひとつです。そして、もう一人の日本を代表する美少女、リカちゃんの生誕の地でもあります。
小野町のほぼ中心にある「リカちゃんキャッスル」は、あのリカちゃんを生み出している、つまり製造している工場です。工場とはいえ外見は可愛らしいお城になっており、生産ラインもガラス越しに見学できます。もちろん、リカちゃん関連の様々なグッズを売るお店も充実しています。私の娘たちがまだ小さかった頃に連れて行ったことがありますが、とても楽しかったです。
特に興味深かったのは生産ラインです。リカちゃんを作る工程は、2階から見下ろす形になっています。流れ作業のラインに立つ作業員のほとんどは、可愛らしい制服を着た女性でした。常に見られていることを意識しているのか、その動きには全く無駄がありません。何百体もの丸坊主のリカちゃんが、次々と工業用ミシンで頭部に髪の毛をダダダーッと縫い込まれる様はいささかホラーですが、見ていて飽きません。
さて、「改善活動とは、仕事を楽(らく)にすることだ」という言葉をよく耳にします。仕事を楽にするとは、作業効率を上げてムダな動作を減らすことです。
もちろん楽(らく)も大事ですが、職場には「たのしい」方の楽がもっとあっても良いのではないでしょうか。リカちゃんキャッスルほどではないにしても、どんな仕事でもちょっとした楽しみ(fun)はあるはずです。
これから始まるゴールデンウィーク、もし何も計画がなければぜひリカちゃんキャッスルに行ってみてください。「楽しい」職場を作るヒントを得ることができるかもしれません。
(人材育成社)
リンク⇒ リカちゃんキャッスル