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「あなたは文房具好きですか?」

2016年07月06日 | コンサルティング

私の周囲には、自称「文房具好き」という人がたくさんいます。先日も、ある文房具店でペンのレフィルを購入しようとしたところ、在庫が全くなかったので「本日入荷すると聞いていたのですが、なぜ一つもないのですか」と店の人に質問したところ、「先ほど外国人のお客様が全部購入されました」と言われました。思わず「爆買い」という言葉が頭をよぎりましたが、日本の文房具は外国人にもファンが多いということなのでしょうか。

かく言う私も、実は筋金入りの文房具好きで、自分自身のことを文具の調査探求に余念がない人間というふうに思っています。

文房具店には頻繁に足を運びますし、フリーペーパーの「BUN2」にも必ず目を通しています。さらには、テレビの「スマステーション」で文具特集の時は、ほぼ毎回見ています。

そういう私ですが、今日、東京ビッグサイトで開催されている「国際 文具・紙製品展」に行く機会に恵まれました。展示会には、筆記具、手帳、ファイル、デザイン文具等々の関係345社が出展しており、会場は大賑わいでした。

矢野経済研究所の調査によると、2014年度の国内文具・事務用品市場は前年度比0.6%減の4,662億円で、シャープペンシル市場が拡大した反面、これまで好調に拡大を続けてきたボールペン市場の成長率は鈍化傾向にあるそうです。

しかし、本日の展示会の様子を見るかぎりでは文具市場は非常に活況のように見えましたし、文具関係のバイヤーと思しき人をはじめ多くの関係者が来場していました。

各ブースでは、新商品として既に市場に出ているもの、今後売り出される予定のものなど様々な商品が展示されており、使い方の説明を受けたり、実際に手に取って試すことができました。

どの商品もとても魅力的でしたが、私が特に印象に残ったものの一つは、接着剤だけで布を貼り合わせて作ったトートバックです。これは1リットルのペットボトルの水を6本分入れても、布がはがれたり切れたりしないほど強力な接着剤で接着されているのですが、その接着剤の名はずばり「針糸なしでカンタンお直し、「裁ほう上手!」です。

糸で縫い合わせていないのに、6リットルもの水を入れても、びくともしないその接着力にとても驚きました。試しに布に接着剤をつけてアイロンで15秒ほど温めるということも体験させていただきましたが、それだけで布を頑丈に張り合わせることができるのにはまるで魔法のようにすら感じました。

また、その他にもホチキスや付箋紙などデザインはもちろんのこと、機能がさらにアップした数々の商品も見ることができました。

展示会場全体を隅から隅までじっくり見て回り、あらためて日本のメーカーが作る文房具はデザインが素晴らしいことを再認識したのですが、それと同時に、自分がどうしてこんなにも文房具が好きなのかがわかったような気がしました。

それは、日本の文具メーカーには「改善」への飽くなき探究心があるからです。今あるものから、どうすれば、より機能的に、より使いやすく、より小さく、よりおしゃれにできるのか・・・・どこまでも、現状を改善して、質を向上させてようとしているところに魅かれていることに気が付いたのです。

最近では「文具検定」というものもあるようですが、この検定の目的は、文具店の店員に文房具の基礎知識を養ってもらうことと、広く一般ユーザーにも文具の知識を広く知ってもらうことにより、文具業界の活性化と文房具ファンの拡大を目指しているそうです。

自称「文房具マニアの端くれ」の私としてはいつかこの検定に挑戦してみようかなと思いつつ、文具メーカーの志に刺激を受けた一日でした。あっぱれ文具メーカー!

(人材育成社)