「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
「よろしいですか?」
弊社が行う研修では、ちきんと内容を理解していただけたかどうか確認するために、日程の中で受講者にこのフレーズを何度か問いかけています。
先日担当させていただいた研修はオンラインで行いましたが、受講者の中に大きくリアクションをしてくれる人が数名いました。顔の前で腕で大きく〇を作って「オーケー」を表現してくれたり、親指を立てて「good」を表現してくれたりする人もいました。
また、複数人が同時に挙手をしてくれた際には、指名できなかった人に対して、こちらから「ごめんなさい」と伝えた際にも、「どういたしまして」というようにうなずきながら同じように〇を示してくれる人もいました。
以前このブログでも触れましたが、講師の側にとってはオンライン研修では対面で行う研修と比べ、受講者の反応が簡単にはつかめません。そのため、どれくらいきちんと理解いただけているのかの確認が難しいと常々感じています。
そうしたところ、先日NHKの番組「ためしてガッテン」で、この問題点と解決方法が紹介されていました。
それによると、オンラインではパソコンの構造上画面とカメラの位置が異なるため、相手の姿を見ようと画面を見るとカメラが見られないことになり互いの目線が合わないようになります。その結果、アイコンタクトがとれないために、うなずきが少なくなったり、ジェスチャーも自然と少なくなったりしてしまうとのことでした。
そしてこれを回避するためには、会話を聞いた後にタイミングよくうなずく「うなずき担当」を一人設けることが有効なのだそうです。一人がうなずくだけで他の人もつられてうなずくようになったり、参加者全体に一体感が増すように感じられるたりするようになるとのことでした。
まさに、先述の研修がこのような状態になっており、継続的に数名の人がうなずいたり、大きくジェスチャーを示してくれたりする人がいたことによって、それ以外の20名の人たちに大きなプラスの影響力を発揮してくれていたわけです。
その結果、うなずいたりジェスチャーで示したりしてくれる人が時間の経過とともにだんだんと増えていき、会場全体にどんどん一体感が生まれていったと感じました。
研修に限ったことではありませんが、対面のコミュニケーションであってもうなずきが少ない人を相手に話をしていると、ちゃんと理解してもらえているのかが心配になったり、ストレスに感じたりすることは多々あります。このように、反応の少ない人を相手に話をするのはオンラインはもちろんのこと、対面でも辛いものなのです。
オンラインがコミュニケーションの手段の一つとして確立されてきている現在、改めてコミュニケーションを円滑にするためにどのような工夫をすればいいのか、話し手の目をしっかり見て適度にうなずいたりするなど、聞き手としてのマナーを考える良いタイミングなのではないでしょうか。