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第1,052話 初対面がオンラインだと記憶に残りにくい

2021年09月01日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

会議、面談、研修やセミナー、授業、営業活動、診療等がオンラインを通して日常的に行われるようになり、既に1年半ほどが経過しています。テレワークを積極的に取り入れている企業では、部下の育成もオンラインによって普通に行われている今日この頃です。

先日、私が2019年の初めの頃に担当させていただいた研修資料を再び見る機会があったのですが、そこには「部下が出向等で毎日顔を合わせられない環境の場合には、ZoomやSkypeを利用するのも一つの方法です」と記していました。これらは今や当たり前のように利用されているわけですから、改めてこの2年半でコミュニケーション手段が大きく様変わりしたことがよく分かります。

私自身、最近はほぼ毎日のようにオンラインの打ち合わせや研修を行っています。特に、打ち合わせに関しては遠方の会社の人であっても必要に応じて即つながることができますので、メリットを十分に感じています。またこの間、オンライン研修を担当させていただく経験をたくさん積みましたので、対面で行っていたときと全く同じ成果は得られなくても、演習もロールプレイングもそれなりに工夫ができるようになってきました。ですので、オンラインを使った研修に関しては、最近は導入当初ほどの抵抗感はなくなってきているように感じています。

しかし、今でもオンラインではどうしても難しいと感じているのが、対面での面識がない人とのオンラインでの接点です。私はこれまでの研修では、受講者の顔と名前を覚えることは苦にならなかったのですが、オンラインでは最初に覚えたとしてもそのまま記憶を保ち続けることができず、ちょっと経つと忘れてしまうのです。

たとえば、前半に2日間の研修を行ってインターバルを2ヶ月くらい空けて、また後半に2日間、合計4日間の研修を担当することがありますが、対面であれば前半の2日間で受講者の顔と名前を覚えれば、後半の研修まで忘れてしまうようなことはなかったのです。ところが、オンライン研修では、前半の研修で名前と顔を一致させることができても、後半の研修が始まる前に名簿を見ても、顔を全く思い出せなくなってしまうのです。

このようなことは一度や二度ではなく、オンライン研修では毎回同じようなことが起きてしまっていますので、オンラインというのは初対面の印象を残すことが難しいのではないかと考えているのです。対面であれば、顔だけでなく姿かたちを含めて全体の雰囲気を捉えることができますが、オンラインでは基本は顔だけですので、情報自体とそれによる印象が限定的になるのだと思います。

もちろん、研修は受講者の名前や顔を記憶に残すことが目的ではありませんので、受講者の顔を忘れても問題がないのでは?というようにも考えられます。しかしせっかくご縁があって接点を持った方達ですので、私としては記憶に残らないということは少々残念に感じています。

いずれコロナ禍が収束しても、オンラインを通じたコミュニケーションは続くと思いますが、オンラインで接した人の記憶や印象を残すためにはどうすればよいのか、これが今後の課題になりそうです。

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