「サウンド・オブ・サイレンス」といえば、サイモンとガーファンクルの名曲です。曲の名前を日本語にすると「沈黙の音」。その歌詞はとても難解です。
絵画で「サウンド・オブ・サイレンス」を「聴く」ならば迷わずDIC川村記念美術館に行くべきです。そこには「ロスコ・ルーム」があるからです。
マーク・ロスコ(1903年 - 1970年)はアメリカの抽象表現主義の画家です。作品の多くは、大きなキャンバスに大きな四角形が厚く塗られている絵画です。この画像はわが家の玄関に掛けてあるポスターですが、ロスコのポスターはカフェの壁に飾られていることも多く、見た人は「ああ、あれね。」とすぐにわかると思います。ポスターからは「素朴できれいな色のかたまり」としか伝わってこないかもしれません。
しかし、本物のロスコの作品の存在感は半端ではありません。 DIC川村記念美術館の「ロスコ・ルーム」に5分も佇んでいると「サウンド・オブ・サイレンス」を確かに感じます。抽象絵画は難解だという人がいますが、ロスコの作品は理解する必要がありません。沈黙の音色に浸るだけで至福の時間を過ごすことができます。
人材育成の仕事に限りませんが、ビジネスとは日々リアリズムの絵を描く仕事のようです。定量的で具体的な成果が求められるからです。リアリズムと抽象表現主義、私にとってはどちらも心のバランスを保つために必要な要素です。
さて、本当は毎日でも通いたいくらいのDIC川村記念美術館ですが、難点は・・・遠いのです。でも、1日かけて行く価値はあります。
http://kawamura-museum.dic.co.jp/index.html
(人材育成社)