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三笠と造船所とOJT

2013年08月08日 | コンサルティング

今日は、仕事を終えて横須賀市にある三笠公園に行ってきました。私(平野)は何度も横須賀に来ているのですが、日露戦争で活躍した戦艦三笠を見たのは初めてでした。

三笠を見て頭に浮かんだのは横須賀造船所とOJTです。

OJT(オン・ザ・ジョブトレーニング)とは企業内で行われる従業員教育・訓練の手法です。日本の企業のほとんどはOJTを実施しており、従業員教育といえばOJTを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

OJTの「始祖」はアメリカのチャールズ・R・アレンとされています。アレンは、第一次世界大戦の影響で造船所の建造能力をはるかに超える(10倍とも言われています)要求に応えるため、短期間で技術者を育成・訓練する手法を考えました。1917年、5段階教授法を造船所の現場に応用したことが世界初のOJTだったと言われています。

さて、大学で教えられている労務管理論や経営学には記述が無いのですが、世界初のOJTは1871年に日本の横須賀造船所で実施されたものだと思います。

横須賀造船所は小栗上野介により日本初の近代的な工場として1871年に完成しました。そこには、職務分掌・雇用規則・残業手当・社内教育・簿記・月給制など、現代の労務管理の基礎がすでに実施されていました。

たしかにアレンの5段階教授法ほどシステマティックではなかったかもしれませんが、横須賀造船所は大規模かつ近代的な造船所です。そこで行われた教育訓練は、現代に通じるOJTの元祖であったことは間違いありません。

日本は韓国、中国に次いで造船の世界シェア第3位です。横須賀の海を見ながら、もっとたくさんの日本製の船を見てみたいと思いました。

(人材育成社)


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