「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
「良い店に出会うまでには、あまたの失敗経験があるんですよ」
これは、おいしいお店を見つけるのが上手な知り合いのビジネスパーソンA氏からよく聞く言葉です。A氏は美味しくて雰囲気が良く、値段もあまり高くない店を見つけるのがうまい人です。私もこれまでにA氏から紹介された店で何度か食事をしたことがあるのですが、毎回期待以上のお店だと感じており、その後A氏に会ったときにその旨を伝えた際に聞くのが冒頭の言葉なのです。
A氏はそうしたお店を探すのに絶えずアンテナを張っているのだそうですが、それでも良い店に出会う確率は決して高くはないそうです。長年の勘に基づき良さそうだと思って入った店であっても案外普通だったり、値段が高かったりお店の人の感じがあまりよくなかったことも少なくないそうで、実際に良い店に出会える確率はせいぜい1割位だそうです。この数字が高いのか低いのかはわかりませんが、一つ言えるのは「良い店との出会いはたくさんの失敗経験の結果」なのだということでしょう。
そして、同じことはビジネスや人生においても言えるのではないかと思います。それを裏付けるように「成功するまでにはたくさん失敗している」という意味合いの諺は古今東西たくさんあります。日本の諺には「失敗は成功のもと」というのがありますし、発明王のトーマス・エジソンも「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」、「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」と言っています。さらに現代においても「経営の神様」と言われた松下幸之助も「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければそれは成功になる。」と言っています。
これらの言葉が示しているように、成功することは決して簡単なものではなく、そのためには失敗や挫折がつきものであるということです。あらためて言うまでもないでしょうが、成功するためには失敗から学ぶことが不可欠であり、そのプロセスにおいては挫折を経験したり試行錯誤をしたりすることがつきものなのだということだと思います。
冒頭のお店探しの例に限らず、私たちの仕事などでも何度も何度も失敗や挫折などを繰り返しつつ、その経験からいろいろなことを学ぶことによって成長し、最終的に成功につなげることができるというものなのではないでしょうか。
成功に至る道のりは決してまっすぐなものではなく、しばしば曲がりくねっているもののように思います。それ故にその過程での失敗や挫折は目標に向かって進む上で価値のある経験であり、最終的な成功への重要な一歩と言ってもいいのではないかと思います。
失敗を過度に恐れることなく、A氏の例のように前向きに取組んで、その中から絶えず学びを得ながら、さらに進み続ける。諦めずにそうした取り組みを続け経験を自らの財産として蓄積していけるか否かが、成功への鍵なのだと考えています。