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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

アンチエイジング

2013-01-28 08:31:40 | 日記
 最近アンチエイジングという言葉をよく聞く。50歳60歳なのにこの若さと謳った、目がぱちくりした女性の写真入り広告をよく目にする。運動だったり、薬品だったり、化粧品だったり、いろいろな方法で加齢に対抗しようということだが、本当に効くのだろうかと心配するより先に、本当に効いてしまったらどんなことになるのだろう、怖いことになるぞ、と妄想が膨らむ。
 
 アンチエイジングという言葉が流行り出す前に一時さかんにテレビなどで言われていたことは、DNAの末端のテロメアという部分の長さと老化との関係だった。まだ生まれて間もないクローン羊の余命は元の羊の余命と同じだという話がDNAのテロメア研究からわかったというようなことを聞いたことがある。短くなったテロメアの持ち主からクローンを作ったら出来あがったのはやっぱり短いテロメアの、つまり余命の短い羊だった、と言う話しである。テロメアの短縮を抑制しないと細胞老化は防げないという話だったような気がする。最近のアンチエイジング薬品の何かが、テロメアの短縮を抑える効果を持っているならこれは大変なことだ、という妄想である。
 
 30代半ばにアンチエイジング療法を手当たり次第試した人がいたとしよう。すでに妄想の域内である。仮にこの人をA子さんとする。どれもこれも効果は定かではないが、なんとなく微妙な効き目があったように感じているA子さんは40代になっても、なお飽きずに目に入る新しいアンチエイジングを試している。50代になって若くていいわねぇなどと周囲から言われるようになって鼻が高いA子さん。しかし、周囲が60代になった頃、自分の見た目はどう見てもまだ40代。なんとなく同窓会に参加することもできなくなってきた。そのうち周囲が70代になって、とうとうこれはもう何かが変だと感じないわけには行かない。
 
 近親者はみな年をとって亡くなってしまい、自分が何歳だったのかさえ、もうわからなくなってしまったが、同じ職場でずっと働くわけにも行かず、同じところにずっと住むことも出来ない。いつまで経っても年を取らないA子さん。犯罪者のように定期的に住む場所も仕事も変えて生活することにくたびれてとうとう大学病院で調べてもらうと、テロメアが短縮しない特殊な構造になっていることが判明する。がん細胞と同じ細胞不死の状態がなぜかA子さんの体内で実現しているという結果が出た。もう世間は大騒ぎだ。どんなアンチエイジングをやったのか徹底的に調査されるが、もう大昔のことだし、あれもこれもいろいろ試したので、何が原因かさっぱりわからない。複合的に作用したのかもしれないし、どれか一つがピンポイントで効いたのかもしれないし。
 
 その後、A子さんの細胞を調べ尽くして世界中が年を取らない人で溢れることになるのか、年を取らない人の性質を奪い合う人々の戦争が勃発して世界から人がいなくなってしまうのか、もうそんなことはすっかりあきらめて普通に年をとって行こうと考えるのか。いつまでも若くありたいと考える当たり前の気持ちが、いざ本当に実現してしまうと、怖いことになる、と思うのである。(三)
 
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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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