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言いくるめる・・

「おお、久しぶりだな。3日も休んで体調でも悪かったのか?」
「いえ・・、なんかやる気が出なくって・・」
「今頃何言ってるんだ。そんなこと言ってると大学受からんぞ」
「大学自体に行く意味があるのか、ちょっとそんな気がして・・」
「えっ?そんなこと考えてたのか。それで、やる気が出ずに寝てたってわけか」
「まあ、そんな感じです」
「おかしなこと言うなあ、君は。大学行かずにどうするつもりだ。何かしたいことでもあるの?」
「何もないですけど・・」
「そうだよなあ、今の君からはそんなもの感じられないよ、はっきり言って。何かやりたいことがあるっていうのなら、相談にも乗るけど、何もないなら、とりあえず大学にいかなきゃ。大学ってのは行って得するもんじゃないかもしれないけど、損はしないと思う。今の世の中、何するにしても大学卒っていう資格は必要だから。何か特別な力があれば別だけど、それがない者は大学に行っておかなきゃ」
「・・・。」
「今は分からないかもしれないけど、社会の仕組みがそうなってるんだから、そうしておいたほうがいい。行きたくてもいけない人もいるんだから、そんなこと言うのは贅沢ってもんだよ」
「そうかもしれないですけど、どうにもやる気が出なくって」
「だから悩んでるってわけか。だけどね、今の君がいくら悩んだって結論は出ないよ。解決もしない、するはずもない。と言うことは悩んだって仕方ないってことだ。悩むくらいなら勉強しろってことだ」
「でも・・」
「自信がないんだろう?受かる気がしないんだろう?」
「ええ、まあ・・」
「そんなの当たり前だよ。今の時期誰だってそう思ってるさ。友達も皆同じこと考えてるさ。皆不安に決まってる。自信のある奴なんてほんの一握りだけさ」
「そうかもしれないけど・・」
「逃げたいんだろう、勉強したくないんだろう。だけどね、今逃げちゃダメだよ。何もやってないうちに逃げちゃどうしようもない。大学受かって、『やっぱり僕は大学なんて無意味だと思うので行きません』て言って、合格証書を破くんならカッコいいって褒めてやるよ。だけど、合格もしてない奴が『大学なんて』って言っても、相手できないよ」
「・・・」
「今はただ不安なだけなんだって。合格できるかどうか不安でたまらないんだろう。でも、どうだい、かと言って夜眠れないってことはないんだろう?」
「はい・・、よく寝てます」
「ははは!、それで結構。眠れるくらいの悩みってことだ。本当に悩んでいたら寝てられないよ。OK、OK。それくらいの悩みなんて悩みなんかじゃない。気にするなって、そんなの一時の気の迷いだ。あれこれ考えたって仕方ないから、センター試験まであと50日間、その悩みは封印しておけよ。センター終わって大学に受かったら、もう一度悩めばいいんだ。大学4年間、たっぷりな悩めるぞ」
「はあ・・」
「でも、君も成長したのかもしれないなあ。何も考えてない奴かと思ってたけど、考えてるじゃん。悩むのは大事なことだ。でも、今はその時期じゃない」
「まあ、そうですね・・」
「そうだよ、簡単な話だ。結論言えば、『何バカなこと言ってるんだ。そんな暇があるなら勉強しろ!!』ってこと。訳が分からなくなったら、普通の大人が言う普通のことをちゃんと聞いておけば間違いないよ」
「はあ・・」
「まあ、すぐには納得できないだろうけど、とにかく『勉強はするぞ!』って気持ちだけは持ち続けていなくちゃいけない。どう?」
「はい・・、分かりました・・」
「本当?本当か?」
「はあ、まあ・・」
「よし、じゃあ、そういうことで・・。勉強するぞ!!」
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