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ガメラ

 日曜日、WOWOW で『ガメラ 大怪獣空中決戦』 を見た。毎月送られてくる WOWOW のスケジュール表でこの映画が放送されるのを見つけて以来、忘れずにぜひ見てみたいと思っていたが、首尾よく見ることができた。日曜日の夜は、ビールを飲んで、半死半生になっているのが常だから、見られただけでも運がよかった。
 「突如現れた謎の怪鳥ギャオス! 日本政府が対策に追われる中、今度は空飛ぶ巨大怪獣・ガメラが太古の眠りから甦った! 日本特撮映画史に燦然と輝く名作、平成ガメラ・シリーズ第1弾」と見終わった後にHPを調べたら、記されていた。1996年の作品だからもう10年以上も前になる。公開された時には見に行きたいと思ったものだが、都合が付かずに見に行けなかった。私は怪獣映画が大好きだ。子供の頃、ゴジラ作品はほとんど見た。新しい映画ができるたびに、映画館に行った。最初は父が連れて行ってくれ、少し大きくなってからは友達と連れ立って見に行った。私の一番のお気に入りの怪獣はキングギドラだった。一つの体に3つの首が付いている宇宙怪獣で、無茶苦茶強かった。なのに、ゴジラをあと一歩まで追い詰めたところで、負けてしまった。普段はゴジラの大活躍に快哉を叫んでいた私だが、この時だけは、ゴジラを恨んだ。「何で、あんなに強いキングギドラが負けちゃうんだ!」悔しくて仕方なかった。
 
   

 ガメラはゴジラよりもかなり後に作られたように思う。私の子供の頃には、市内に映画館が3館あった(今はもう1館もない)。その内の1館は18禁の成人映画を上映する劇場だったので、子供たちが行けるのは2館だけだった。その2館がゴジラ上映館とガメラ上映館に分かれていた。映画館が違うと映画の雰囲気まで違うような気がして、子供たちの間ではゴジラ好きとガメラ好きに分かれていたように思う。 私はキングギドラが出ないゴジラはあまり面白いと思わなかったので、ガメラのほうが好きだった。なんと言っても首や手足を引っ込めるとそこから火炎が発射されて、クルクル猛スピードで回転しながら、空を飛ぶのがカッコよかった。ガメラは大きな牙が生え、恐ろしいほど凶悪な顔をしているが、人間、特に子供には優しかった。細かなことは全く忘れてしまったが、「ガメラはいい奴」とずっと思ってきた。
 そんな私が映画館までこの作品を見に行かなかったのは、自分でも不思議な気がするが、10年のタイムラグがあったにせよ、見ることができて本当によかった。怪獣映画にストーリーなど要らない気もするが、あらすじをなぞればこんな感じだ。

 五島列島のとある島で、住民との連絡が不通になるという事件が起きる。恩師の消息を訪ね、県警の大迫と共に島に上陸した鳥類学者・長峰は、そこで信じがたいほど巨大な謎の鳥を目撃した。環境庁では鳥の捕獲を決定、福岡ドームに罠を設置して怪鳥をおびき寄せる。一方、日本近海を漂流していた巨大岩礁が福岡湾へと接近、やがてその中から巨大な亀のような怪獣が出現する。怪獣は火の玉を吐いて怪鳥を攻撃、怪鳥もまた、超音波で罠を破壊して飛び去ってゆく。やがて岩礁で発見された碑文から、怪鳥は古代の生物兵器ギャオス、怪獣はギャオスを倒すために生み出された守護獣ガメラであることが判明する。

 まあ、少々強引な展開は色々あったが、そんなものは一切無視してガメラのすごさが十分堪能できた。私が子供の頃見たのとは比べ物にならないくらい科学技術が発達して、ガメラを攻撃する自衛隊の武器も格段の進歩を遂げているはずなのに、そんなものはガメラやギャオスにはほとんど通用しない。人間の力を超えた次元で両怪獣ががっぷり四つに組んで、死闘を繰り広げる。「ガメラ頑張れ!」思わず叫んでしまう。最後はガメラが渾身の力を振り絞った火炎をギャオスにぶつけて、粉々に破壊してしまったが、そのなんとカッコいいことよ!!正義の使者はかくあらねばならぬとばかりに、ゆっくりと海の中に消えて行くガメラを見ながら、私は思わず泣いてしまった。感動した!!
 
 WOWOW では、今月ガメラシリーズが何本か放映されるが、あいにく平日の夜ばかりで私には見られない。録画すればいいが、まあ、1本見られただけで満足しておこうと思う。それよりも来週の日曜には「どろろ」が放送される。見逃さないようにしなければ!!



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