毎日いろんなことで頭を悩ましながらも、明日のために頑張ろうと自分を励ましています。
疲れるけど、頑張ろう!
悪魔の手毬唄
10月末から、WOWOW で毎週金曜の朝9時半から、古谷一行が金田一耕助を演じたTVドラマ「悪魔の手毬唄」が6話にわたって放送されていた。間に1週休みがあったので、今月8日が最終話だった。1977年に放送されたものだから、もう30年も前のドラマということになるが、今のTVドラマでは見られないほどの高い完成度に惹きつけられ、たまたまチャンネルを合わせてから、6回欠かさずに見てしまった。
物語は岡山県の山村で起こった連続殺人事件の謎を金田一が解明するといったものだが、そのおどろおどろしさは横溝正史独特のぞっとする筋立てで、日本の歴史の裏側にはこうした事件が頻発していたのではないだろうかと思わせるような、錯綜する「血」が引き起こした恐ろしいものであった。今ほど電気が通らず、夜が闇に包まれていた時代には、こんな事件がそこここで起こっていたのかもしれないと思うと、多くの問題を抱えている現代社会ではあっても、安全に暮らせる有難さが身に沁みた。現代でも、男女の入り乱れた愛憎のもたらす悲劇も数多くあるだろうが、闇が夜を支配していた時代の事件はやはり今の私たちの想像を超えたものが多かったのではないだろうか。
この頃の古谷一行が演じる金田一耕助は、いかにも実在しそうな気がするほど、身近に感じられて私は好きだ。TVの「横溝正史シリーズ」が高い人気を博していたのは、古谷一行の魅力が存分に生かされていたからだろう。だが、私がこの「悪魔の手毬唄」を忘れることなく見続けたのは、出演していた二人の女優に魅入られてしまったからである。
まずは、夏目雅子。
彼女は、白血病のためわずか27歳でなくなってしまった女優であり、鮮烈な印象を残した私と同世代の女性である。化粧品のCMで脚光を浴びて以来、常に注目していた女優である彼女に、このドラマの中で再び会えるとは思ってもいなかっただけに、驚きもしたしうれしくもあった。「西遊記」の三蔵法師を凛々しくも清楚に演じた1年ほど前に、このドラマに出演していたことは完全に忘れていたが、連続殺人事件の渦中に巻き込まれる「大空まゆみ」役を初々しい演技で十分に表現していた彼女を見て、もっと長く生きて欲しかったとしみじみと思った。
もう一人は佐藤友美。
彼女は1941年、名古屋の生まれで私の大好きな女優だ。私は女優の中で彼女が一番きれいだと思っている。彼女ほど目に力がある女優は他にいないように思う。このドラマの中でも陰影のある役どころを見事に演じきっている。最近は姿を見かけないが、このドラマの当時は36歳、女優として一番脂の乗り切った時期だったのかもしれない。妖艶ともいえる姿でこの悲しくも恐ろしいドラマで光り輝いている。
この二人を見られただけでも幸せな気持ちになれたのだが、ドラマの最後に流れるテーマソングを何十年かぶりに聞けたのも心から嬉しかった。YouTube で映像を見つけてきたので貼っておく。
少し前にここに YouTube の画像を貼った「日暮し」というグループのボーカルに似た声の、茶木みやこという人が歌っていた「まぼろしの人」。どこか超然とした歌声が、禍々しいドラマのエンディングにはふさわしい。毎回ドラマの終わりにこの曲が流れてくると、ホッとしたものだった。
それほど、怖い話だった・・。
物語は岡山県の山村で起こった連続殺人事件の謎を金田一が解明するといったものだが、そのおどろおどろしさは横溝正史独特のぞっとする筋立てで、日本の歴史の裏側にはこうした事件が頻発していたのではないだろうかと思わせるような、錯綜する「血」が引き起こした恐ろしいものであった。今ほど電気が通らず、夜が闇に包まれていた時代には、こんな事件がそこここで起こっていたのかもしれないと思うと、多くの問題を抱えている現代社会ではあっても、安全に暮らせる有難さが身に沁みた。現代でも、男女の入り乱れた愛憎のもたらす悲劇も数多くあるだろうが、闇が夜を支配していた時代の事件はやはり今の私たちの想像を超えたものが多かったのではないだろうか。
この頃の古谷一行が演じる金田一耕助は、いかにも実在しそうな気がするほど、身近に感じられて私は好きだ。TVの「横溝正史シリーズ」が高い人気を博していたのは、古谷一行の魅力が存分に生かされていたからだろう。だが、私がこの「悪魔の手毬唄」を忘れることなく見続けたのは、出演していた二人の女優に魅入られてしまったからである。
まずは、夏目雅子。
彼女は、白血病のためわずか27歳でなくなってしまった女優であり、鮮烈な印象を残した私と同世代の女性である。化粧品のCMで脚光を浴びて以来、常に注目していた女優である彼女に、このドラマの中で再び会えるとは思ってもいなかっただけに、驚きもしたしうれしくもあった。「西遊記」の三蔵法師を凛々しくも清楚に演じた1年ほど前に、このドラマに出演していたことは完全に忘れていたが、連続殺人事件の渦中に巻き込まれる「大空まゆみ」役を初々しい演技で十分に表現していた彼女を見て、もっと長く生きて欲しかったとしみじみと思った。
もう一人は佐藤友美。
彼女は1941年、名古屋の生まれで私の大好きな女優だ。私は女優の中で彼女が一番きれいだと思っている。彼女ほど目に力がある女優は他にいないように思う。このドラマの中でも陰影のある役どころを見事に演じきっている。最近は姿を見かけないが、このドラマの当時は36歳、女優として一番脂の乗り切った時期だったのかもしれない。妖艶ともいえる姿でこの悲しくも恐ろしいドラマで光り輝いている。
この二人を見られただけでも幸せな気持ちになれたのだが、ドラマの最後に流れるテーマソングを何十年かぶりに聞けたのも心から嬉しかった。YouTube で映像を見つけてきたので貼っておく。
少し前にここに YouTube の画像を貼った「日暮し」というグループのボーカルに似た声の、茶木みやこという人が歌っていた「まぼろしの人」。どこか超然とした歌声が、禍々しいドラマのエンディングにはふさわしい。毎回ドラマの終わりにこの曲が流れてくると、ホッとしたものだった。
それほど、怖い話だった・・。
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