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去りゆく夏に

 家の庭の片隅に私の背より高いユリが咲いた。どうしてこんなにも長く伸びたのかよく分からないが、気づいたら花が咲いていた。


 2年前今頃、道端に盛んに咲いていたユリのことを記事にしたことがあるが、その時このユリが「タカサゴユリ」であることを知った。今年も群生している場所がいくつもあって、思わず見惚れてしまうほど見事な眺めだ。しかし、我が家のユリのように2m近くもヒョロ高く伸びたユリは見かけたことはないから、ちょっとした変わり者なのかもしれない。
 過去の記事を検索したついでに、昨年稲穂が夏の終わりに実ったのを、早すぎないかと記事にしたのはいつだったか調べてみたら、8月の28日に「もう?」という題名でたわわになった稲穂の写真が載っていた。やはり自然のサイクルというものは確かなもので、昨年とほとんど同じ時期に同じ光景が見られるのだから、恐れ入る。これが昨日とって来た写真だが、稲穂の色づき具合、実のなり具合ともほぼ同じで驚いてしまった。当たり前と言えば当たり前だろうが、不思議な気がして仕方がない・・。

 

 昨年は厳しい残暑がいつまでも続き9月になってもげんなりしていた。今年の夏はお盆までは昨年を越える酷暑だと思っていたところ、お盆を過ぎたら一気に別の夏になってしまった。あれほど全身汗びっしょりになって目覚めたのが嘘のように、窓を開けたまま寝ると風邪を引きそうなくらい涼しくなってしまい、夜になると秋の虫たちが一斉に鳴き始め、まだ8月なのにいったいどうした?と思ったりしている。まあ、あの暑さが今も続いていたら、もっと体が疲れて何ともならなくなっていただろうから、私にとっては好都合だったが・・。
 今週に入ったら、全く天気が思わしくなく、毎日携帯にウェザーニュースから「雨雲アラーム」が何度も送られてくる。この雨雲アラームは名古屋の中心部を観測地点にしているため、東に20kmも離れた私の家では、かなりのタイムラグがあるし、一滴も降ってこないこともよくあるので、あまり気にはしていないが、一昨日などはアラームが届いた後すぐに激しい雷雨が襲ってきて、長時間降り続いたので、あながちおろそかにもできない。全く最近の天気は予測不可能な状態で、困ってしまう。毎日空一面に広がる黒雲を見ながら、もうこれで暑さがぶり返すこともなく、一気に秋になって行くのかな、と思ったりしている。
 

 あんなに暑くてたまらなかった前半のような夏はいらないが、やはりもう少しだけ夏が続いて欲しかったような気もする。もうそろそろ涼しくなってもいいだろう、などと思っているうちに徐々に風が冷たくなっていき、いつしか空も高くなり、すじ雲が流れていく、そんな穏やかな季節の変わり方をしてくれた方がいいように思う。今年はあまりに激甚だ・・。
 とは言え、まだまだ塾の前には父が植えた朝顔が元気に咲いている。琉球朝顔と違って、もう少ししたら咲かなくなるだろうから、去りゆく夏の記念に写真を何枚か載せておこう。

  

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