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M-1

 結成10年以内の若手漫才を対象にした「M-1グランプリ」決勝が行われた。決勝進出者は、出演順に
 (1)ダイアン
 (2)笑い飯
 (3)モンスターエンジン
 (4)ナイツ
 (5)U字工事 
 (6)ザ・パンチ
 (7)NON STYLE 
 (8)キングコング
 (9)・・・・(敗者復活戦の勝者)
 
 私は毎週「お笑いレッドカーペット」を録画して深夜に見ているため、そこに出てくるコンビはよく知っている。ナイツ、U字工事、ザ・パンチ、NON STYLE の4組はレッドカーペットの常連であり、どうしても彼らを応援したくなる。笑い飯やキングコングは、いかにも吉本の漫才師という気がしてあまり好きではない。モンスターエンジンは「あらびきだん」で何回か見たことがあるが、ダイアンはよく知らないからコメントの仕様がない・・などという感想を始まる前は持っていた。だから、当然私が一番の優勝候補だと思っていたのはナイツであって、ザ・パンチにもがんばって欲しいが、ぐランプリを獲得するのはさすがに無理だろう、と自分なりの予想を立ててTV放送の始まる6時半を楽しみに待っていた。ただ、審査員が中田カウス、大竹まこと、オール巨人、渡辺正行、上沼恵美子、松本人志、島田紳介という大御所ばかりなのは今風のお笑いを彼らがはたして理解できるかどうか少しばかり心配ではあったが、まあそれも業界の都合だから仕方がない。純粋に面白いコンビを選んでくれよ、と祈りにも似た気持ちで番組を見始めた。
 敗者復活戦の勝者・オードリーが加わり、予選ラウンドが行われた。上位3組が決勝ラウンドに進むことができる仕組みになっていて、その結果、第1位がオードリー、2位がNON STYLE、3位がナイツが予選通過を果たした。ザ・パンチが意外にも低評価で最下位に沈んだのは残念だったが、レッドカーペットのように1分間の持ち時間で自分たちの持つ面白さを表現するには十分な力を持っている彼らでも、4分間という持ち時間をフルに笑わせることは難しいのかな、とこれからの彼らの精進を期待したいと思った。その点、U字工事は時間が長くなっても自分たちの持ちネタを存分に披露したと思うので、4位になって決勝ラウンドに進めなかったのはとても残念だった。正直言って、私には NON STYLE がさほど面白くはなかったので、彼らと順位が入れ替わってもおかしくないと思った。やはりお笑いのプロと呼ばれる審査員と私の感覚は違うのかな、と少々不満な気がした。と同時に、この審査員たちではやはり NON STYLE が優勝するのでは・・、と半ば諦めにも似た気持ちになってしまったのは何故だろう・・。
 
 決勝ラウンドは、予選ラウンド下位からの出演順になった。ナイツはいつものように巧みに言い間違いを絡ませるネタで場内をわかせた。私が見る限り、いつものナイツであり、それ以上でなかった点に少々物足りなさを感じた。これでは後から演じる2組に負けてしまうのでは、という恐れを持った。2組目の NON STYLE は私には面白くなかった。場内の笑いはナイツよりも多かったように思うが、何がそんなに面白いの?と少々不思議な気がした。彼らの元気のいいネタはきっと審査員に受けるんだろうな、と妙に冷めた感想を持ってしまった。このままでは、NON STYLE の優勝になってしまう、オードリーがんばれ!!と心から声援を送ったが、予選ラウンドで見せたほどの爆笑ネタをオードリーが演じられなかったのは残念だった・・。レッドカーペットにもたびたび登場し、そのたびごとに面白さが増してきた彼らだけに、それなりの力を見せてくれたが、今一歩及ばないかな、と諦めてしまった・・。
 7人の審査員がそれぞれ一番面白かったと思うコンビに投票した結果、オードリーが2票、NON STYLE が5票を獲得し、NON STYLE が第7代M-1チャンピオンに決定した。投票結果を見るまでもなく、何となく予想できたことなので大して面白みのない結果だなあ、と思っただけだが、ナイツに1票も入らなかったことは意外だった。確かにネタの展開がワンパターンかもしれないが、他の2組と違って突っ込み担当がボケ担当を一度も叩かない漫才というのはそれなりに評価されるべきではないか、と思った。NON STYLE もオードリーも絶えず相方を叩いているのは、面白いとかどうかという以前に、なんだか不快な気持ちにさせられる。ドツキ漫才よりも正統派のしゃべくり漫才が日の目を見ればよかったのにな・・、番組を見終わった今そんな気がする。
 
 とは言え、私はお笑い評論家でもなんでもないので、優勝を逃したコンビが来年こそ栄冠を勝ち取れるようにもっともっと精進してくれるのを願うのみだ。

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