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展望台から

 日曜日に市の中心にある施設の展望台に上った。以前、この建物ができてすぐに一度上ったことがあるので、これが二度目だった。あいにくの天気であったため、遥か遠くまで見晴らすなんてことはできなかったが、自分の生まれ育った町を360度見下ろすことができたのはなかなか気持ちのいいことだった。気分よく何枚も写真を撮ってみたが、展望台を囲むガラスが汚れていたのと曇天とで、はかばかしい写真が撮れなかったのは残念だった。
 まずは西方面。

 西を向けば、その先には名古屋がある。円形の建物の向こうに電車の駅があり、名古屋の中心まで30分ほどで着く。近年は名古屋のベッドタウン化してきたようにも思うが、なんと言っても古くからの地場産業で栄えた町だ。独自の町作りを模索していけばそれなりの存在価値はあるはずだが、簡単にはいかないようだ。

 次に北。

 家並みが途切れた向こうには陶土採掘場が広がる。わが市と言えば、やはり陶器。何はなくとも陶器。それしかないよ・・というくらい陶器産業とともに発展してきた町である。だが、陶器産業の沈滞は恒常化し、昔ながらの「窯焼き」(陶器製造業者)はどんどん廃業に追い込まれていて、明るい展望は見えない・・。

 さらに東。

 山の向こうは岐阜県。写真の中央辺りにぼんやりと、私や私の子供たちが通った小学校が見える。まさに「濃尾平野の北東のどん詰まり」と呼べる地域だ。私は大学生の頃を除いてずっとこの辺りに住んでいる。何の発展もない、さびれかけた町ではあるが、生まれ育ってきた町だけに人一倍の愛着はある。

 最後に南。

 マンションが立ち並ぶ向こうに、大きな団地が広がっている。さらにその向こうに行けば、豊田市につながる。我が市でもトヨタ関係の仕事をしている人は多いので、今般の大不況でかなりのダメージを受けている人も多いのではないだろうか。私とて、その影響を免れることはできないだろう・・。

 などと曇天に影響されて暗いことばかり書いてしまったが、わが市は決してへこたれはしないだろう。明るい未来があるなどと世迷言を言うつもりはないが、よりよい明日を迎えられるように精一杯努力しよう、そんな意気込みが全市から澎湃と湧き上がっている、そう思いたい。
 私も頑張ろう!!
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