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おのぼりさん

 息子の所に行くことになった。卒業までに一度は行きたいと思っていたが、ぼやぼやしていたら早くも四年生、最後の夏休みだ。今を逃したら一生後悔すると、妻が藤原竜也の舞台を見に上京したのに合流する形で一日遅れで私も新幹線に乗ることになった。
 最初の計画では、息子が品川まで迎えに来ることになっていた。ところが、バイトがあるらしく、昼過ぎまで迎えに行けないとのメールが前夜に来たため、急遽私が息子のアパートまで一人で行くことにした。辿りつける自信はあまりなかったが、迷いながら行くのも一興かな、と自分から申し出た。一応息子に品川駅からの電車の乗り継ぎは教えてもらったものの、本当に大丈夫か、と不安でいっぱいだった・・。
それが影響したのか、朝7時前に目が覚めてしまった。
「さすが、おのぼりさん」
と妙な高揚感に自分ながら照れてしまったが、やっぱり眠い。もうちょっと寝ようと思っても、それ以上寝てられなかった。起き上がって、あれこれ準備していたらすぐにやることがなくなってしまったので、仕方なく出発することにした。それが8時半。駅まで車に乗っていって有料駐車場に停めた。初めて利用したが、1日500円で利用できるから便利だ。
駅から電車に乗って栄で乗り換え名古屋駅へ。まったくスムーズに到着して10時ちょうどののぞみに乗ることができた。驚いたことに品川までわずか一時間半で着くそうだ。東京までは名古屋から2時間はかかるものと固定観念のある私には30分の短縮は驚異的な数字だ。妻があっという間に東京から戻ってきたのに驚いたことが何度もあるが、それはのぞみ号のお陰であることが始めて実感できた。
 車中では持って行った小説を読んでいたため、富士山に気付くこともなく、11時半過ぎには品川に着いてしまった。すぐに妻に電話し指示を仰ぐ。


「山手線に乗って高田馬場まで行き、そこで西武新宿線に乗り換えて。山手線は品川駅の一番奥で新宿方面に乗ればいいから」
と具体的に教えてくれたので、その通りに行動したら、案外簡単に山手線に乗れた・・。目黒・池袋・新宿・原宿とテレビでしか見たことのない場所を通りすぎていく。車窓から写真を撮りたかったが、いかにもおのぼりさんぽいのでさすがにそれは自重した。


高田馬場でもうまく乗り継げた。そこからは普通列車にの乗らないと息子のアパートのある駅には行けないとの注意を息子から受けていたので、準急列車をやり過ごして、十分ほど待って普通電車に乗り込んだ。
数駅乗ったら、着いた!12時半だった。家を出てちょうど4時間で着いた。不安だらけの出発ではあったが、一切迷わずに到着できたのは上出来だ。少しばかり感動してしまった・・。

 

 駅に着いたのを妻に報告していると、息子が自転車に乗って迎えに来てくれたのを見つけた。正月以来の再会であったが、元気そうな様子でまずは一安心した。息子に先導されてアパートまで行ったのだが、その後のことはまた明日・・。
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