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円空仏

 岐阜羽島のインターを下りたところに、「円空 中観音堂」という看板があるのはずっと前から知っていた。きっと円空仏が展示されているんだろうな、と思ってはいたが、なかなか時間が取れずに行けないまま過ぎてきた。特別仏像に興味があるわけではないが、円空の仏像なら一度は見てみたい、という長い間の思いを一昨日の日曜日、やっと果たすことができた。
 お稲荷さんの参拝を終え、インター近くまで戻り、看板にしたがって車を走らせたら、苦もなく着くことができた。なんだか由緒正しき建物のようには見えなかったが、要は本物の円空仏さえ見られればいいわけで、細かなことは気にしないでおこうと思った。私たちが車を降りて、建物の方に向かっていくと、一人のおじいさんがどこからともなく出てきて、私たちを迎えてくれた。
 拝観料一人300円を払って中に入ったら、冷房が利いていて快適だった。
「写真を撮ってもいいですか?」
と私が聞くと、少し困ったような顔をしながらも、「いいですよ」と言ってくれた。そこでしばらくは写真撮影に励んでみた。まずは御本尊の「十一面観音像」。高さ223cmもあるといわれるだけあって立派だ。

  

 この中観音堂には17体の円空仏が納められているそうで、「十一面観音像」の左右に何体かが並べられていた。

  

 

  


羽島市のHPには、
「円空さんは江戸時代、諸国を遊行し、その生涯に12万体もの仏像を彫ったと言われる謎に包まれた遊行僧です。彼の彫った仏像は「円空仏」と呼ばれ、独創的で力強くそれでいて素朴な美しさに満ちていて、仏像としてはもちろんのこと芸術としても大変注目されています。ここ羽島は「円空上人生誕の地」であり円空仏も数多く残されています」
と書かれている。
 確かに円空仏からは目を見はるような美しさや、思わず頭を垂れてしまうような神々しさは感じられないが、見る者の心をホッとさせてくれるような慈しみはにじみ出ているように思う。 諸国を旅し、その地の人々と交わりを深めた遊行僧だからこそ彫ることのできた仏像なんだろうな、と今写真を貼りつけながら思った。

PS.観音堂の横には、「円空の産湯井戸」なる場所があったが、本当だろうか・・。



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