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復帰

 さすがに無理やり頑張ると、なにがなにやら分からぬ間に時間が過ぎた。
 日曜の夜から火曜日までは塾の時間以外はほとんど寝ていた。日ごろの睡眠時間の倍は一日に寝たように思う。ところが、その反動か、火曜の夜にはあまり眠れず一転して水曜は睡眠不足のひどい一日となってしまった。昼の間に眠ればよかったが、体調が回復したのでたまった仕事を幾つかこなしたら眠る時間がなくなってしまい、塾が終わるまでなんとか持ちこたえた。
 そんなこんなで週の前半は混濁した頭のままで過ごした気がする。だが、学年末テストが始まった中学校が多く、弱音を吐くことなどできず頑張りとおしたのは、もう半ばやけくそ気味だった。こういう時に代わってくれる者がいない弱小自営業者の悲哀をかみしめたりするが、それでも多少の無理をすれば乗り越えられるのだから、贅沢言わず頑張るしかないのだろう・・。

 その間、弟が転勤で北陸の街に引っ越さねばならないことが分かった。娘に続いて弟までも、遠く離れた北陸の街に暮らすようになるのか、と寂しい思いが募ってくるが、それはそれで仕方のないこと、父の退院祝いと合わせて、盛大な宴を開いて送り出してやろうと思っている。
 だが、4月から小学校に通うことになっている双子たちに会える回数がぐっと減ると思うと、やはり悲しい。娘も息子も家を出た今、さらにまた双子たちも遠くに行ってしまうのか、近しい者たちがどんどん離れていくようで辛くさえなる。もう私の家族と、弟一家・妹一家が一堂に会する機会は父が生きている間に何度あるだろう・・、そんなことを思うと胸が熱くなる。まあ、それも父が今度の大病を何とか乗り越えてくれたから、チャンスは増えたには違いないのだが・・。

 私もいつまでも病人のような顔をしていられない。心をシャキッとさせて頑張らねばならない。国公立大学の入試、公立高校の入試が今月末から来月に控えているのだから、もう一度気持ちを高め、生徒たちの全員合格を勝ち取らねばならない。今までの長い塾長人生の中、こんな時期にこんなに体調が悪くなったことはなかった。別に気を緩めたつもりなど毛頭ないが、どこかに油断があったのかもしれない。そんな私の体たらくにもかかわらず、今までのところ塾生の受験結果はかなりいいのは救いだ。後はこの好調さを最後まで維持できるよう、気合を込め直してやっていくつもりだ。

  

 
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