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伊吹山

 今頃の名神高速下り線は、岐阜羽島近くになると真正面に白い雪を頂いた伊吹山が見える。雄々しくも神々しい伊吹山に向かって車を走らせることになるのだが、こんな絶景を目にすればどうしたって写真に収めたくなる。隣の席の妻に「写真を撮ってくれ」と頼んだが、どうもうまく撮れないようだ。「自分で撮ってよ」とへそを曲げたので、岐阜羽島の休憩所に車を入れた。そこから撮った写真がこれ・・。


 私の腕前ではこれが限界だ。それでも何とか雰囲気を伝えることはできるように思う・・。
 「こちらから見ると山のふもとは黒く見えるけど、向こうに回ったら全部真っ白・・」
 先月末から今月初めにかけて、日本海岸の街に住む娘のところに行っていた妻がぽつりと言った。
 「福井の辺りは、雪の壁の間を走っていくような感じだった」
 雪で転んでお尻を強打した痛みはまだ残っているようだが、生まれて初めて見た豪雪地帯の様子は、その痛みを忘れさせるほど強烈だったようだ。
 
 そんな話で車中盛り上がっていたが、運転していた私はちょっとしたことに気付いた。
 「やっと車が自分の手足のようになった・・」 
 今の車に買い替えて1年半近くなるが、長い間どこか他所行きな感覚で運転していたように思う。馬力が大きいスポーツカーだという意識が強く、妙な気負いが私の中にあったのかもしれない。高速道を走るときなど、「スピードの出し過ぎ」と妻からよく叱責を受けたほど、無暗にアクセルを踏んでいた気もする。
 そんな気負いがやっととれたように思う。大人しく運転しているわけでもないが、力が入りすぎているわけでもない。ただごく自然な気持ちで気持ちよく運転しているだけだが、すいすい走っていく。実になめらかだ・・。

 ここまで来るのに時間がかかりすぎた気もする、歳とともに適応力が鈍くなっているのだろう。そんなことを考え始めると寂しくなるので、次にどこに遠出をしようか、のんびりと考えることにしよう
 
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