![]() | 安藤百福 私の履歴書 魔法のラーメン発明物語 (日経ビジネス人文庫) |
クリエーター情報なし | |
日本経済新聞出版社 |
☆ スーパーで安売りをしていたので久しぶりに「チキンラーメン」を買った。復刻版のパッケージ。
☆ 早速、どんぶりに入れて、中央のくぼみに卵を落とし、熱湯をかけて3分間。懐かしい香りがしてきた。3分間というのがポイントだ。長く放置すると麺が膨張してスープがなくなってしまう。
☆ 胡椒をふりかけ、一気に食べる。変わらない味だ。そんなことで上記の本を読んだ。(再読)
☆ 「チキンラーメン」は、言わずと知れた日清食品のインスタントラーメン。発明したのは安藤百福さんだ。この食品がどのようにして生まれたのか、「第Ⅰ部 私の履歴書」に簡潔にまとめられていた。
☆ 1957年、自らが理事長を務める信用組合が破綻し無一文になった安藤氏。わずかに残された自宅の庭に小屋を建て、インスタント麺の研究に没頭する。48歳からの再スタートだ。
☆ 朝5時から、深夜1時、2時まで、この生活を1年間続けたという。この苦労があってこその現在の成功なのだ。
☆ 開発にあたっての5つの目標、これが実に明確だ。①おいしくて飽きがこない味、②保存性が高いもの、③調理に手間がかからない、④値段が安い、⑤安全で衛生的。先見の明がある。
☆ 「食足世平(しょくそくせへい)」という言葉もいいなぁ。戦中、戦後と食に苦労した人ならではの実感のこもった言葉だ。
☆ 苦境にあってもそれにめげず先に進む。「チキンラーメン」を食べながら励まされている気がした。