じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

ドラマ「誤断」

2020-12-25 23:14:12 | Weblog
★ 巷では水虫薬に睡眠導入剤が混入した事件が話題になっている。それと直接関係はないが、製薬会社の薬害問題を扱ったドラマ「誤断」(2015年)を観た。同時にドラマの原作となる堂上瞬一さんの「誤断」(中公文庫)も読み始めた。

★ 大手製薬会社の薬を服用した人が事故や自殺で亡くなるという事例が連続して起こった。成分表には記されていない成分により意識混濁が起こったらしい。実質的に会社の経営を担っている副社長は、若手の広報担当者に情報収集の特命を与えた。事実を隠ぺいするために。

★ 若手の社員は良心の呵責を感じながらも、隠蔽に手を貸す。その過程で、この会社が40年前に起こした公害(薬害)事件を知る。

★ 企業の社会的責任とは何かを考えさせられた。不都合な真実を知ってしまったがゆえに、会社員(組織の人間)としての立場と一人の人間としての良心に葛藤する主人公には同情する。

★ 今の時代、隠ぺいは企業にとっても個人にとっても致命傷となる。そんなことはわかっていながら、つい嘘の上塗りをしてしまう。間違いを認めることは勇気のいることではあるが、肝に銘じたいことだと思った。

★ 「震える牛」といい、「誤断」といい、番頭や副社長役を演じる小林薫さんは見事だと思う。
コメント

ドラマ「ノースライト」

2020-12-25 10:36:51 | Weblog
★ 冬期講座が始まって、超多忙な日々を送っています。

★ さて、NHKドラマ「ノースライト」を観た。原作は横山秀夫さん。ある一級建築士に風変わりな依頼があった。「あなたが住みたい家をつくってください」とのこと。

★ 依頼に応えて、建築士はノースライト(北からの柔らかい光)を取り入れた「木」の家をつくった。リビングの広い窓からは素晴らしい景色が。ところが、建築を依頼したはずの家族が姿を消した。リビングにブルーノ・タウトの椅子を残して。家族はどこに消えたのか。

★ ミステリーではあるけれど、家族、会社、そして人生の再生のドラマともいえる。展開は少々強引で、脚色のせいなのか(それとも私が関西人のせいなのか)、私にとってはセリフがスッと入ってこないところもあったが、原作も読んでみたいと思った。

★ さて、世の中は新型コロナが猛威を振るい、それに反比例するかのように、内閣の支持率が低下している。「瀬戸際」「正念場」「勝負の3週間」などと言葉は重ねるほどに軽くなり、政治家のメッセージは庶民に届かなくなっている。「民信なくば立たず」とは孔子の言葉だったか。

★ 長期政権を担った前首相が子どものような弁明をしているのは何と言うことか。「番頭」「家老」に責めを負わせて、自分は「知らなかった」と通すあたり、厚顔無恥の極み。前政権がなぜ検察人事にあれほどまでにこだわったのか。

★ カネと政治をめぐる醜聞はまだまだ続きそうな気がする。現実は小説よりもミステリーだ。
コメント