イエス・キリストはゲッセマネの園の奥に行き、み父エホバに三度の祈りをされました。その間、イエスの弟子たちのペテロ、ヤコブ、ヨハネは悲嘆のあまり疲れ、眠り込んでいました。その時、遂にイエスを裏切る者・ユダ・イスカリオテがやって来ました。「剣やこん棒を持ち、祭司長および民の年長者たちのもとから来た大群衆が彼と一緒であった」と、マタイの福音書は記しています(マタイ26:40~47)。その後、裏切り者・ユダ・イスカリアオテのイエスを捕縛する合図と拘引・捕縛の場面が次のように記されています。
「さて、イエスを裏切る者は、「だれであれわたしが口づけするのがその人(イエス)だ。それを拘引せよ」と言って、彼ら(大群衆)と合図を決めてあった。それで彼(ユダ・イスカリオテ)はまっすぐイエスのところに寄って行き、「ラビ、こんにちは」と言って、いとも優しく口づけした。しかしイエスは、「君、何のためにここにいるのか」と言われた。その時、彼らは進み出、イエスに手をかけて拘引した。ところが、見よ、イエスと共にいた者の一人(ペテロ)が、手を伸ばして自分の剣を抜き、大祭司の奴隷に撃ちかかってその耳を切り落とした。その時イエスは彼に言われた、「あなたの剣を元の所に納めなさい。すべて剣を取る者は剣によって滅びるのです。それともあなたは、わたしが父(エホバ)に訴えて、この瞬間に十二軍団以上のみ使いを備えていただくことができないとでも考えるのですか。そのようにしたなら、必ずこうなると述べる聖書はどうして成就するでしょうか」。その折り、イエスは群衆にこう言われた。「あなた方はわたしを捕縛するのに、強盗にたいするように剣やこん棒を持って出て来たのですか。日々わたしは神殿の中に座って教えていたのに、あなた方はわたしを拘引しませんでした。しかし、このすべては、預言者たちの記した聖句が成就するために起きたのです」。その時、弟子たちはみな彼(イエス)を捨てて逃げて行った」(マタイ26:48~56)。
イエスを裏切り拘引する合図は、上記の聖句に示す通り、ユダ・イスカリオテは「わたしが口づけするのがその人(イエス)だ」と、いうものでした。その合図通りにユダ・イスカリオテは「まっすぐイエスのところに寄って行き、「「ラビ、こんにちは」」と言っていとも優しく口づけした」と、記されています。それはイエスが平和を求める方であることを知っての行為でした。しかしイエスは鋭い口調で「君、何のためにここにいるのか」と、言われました。その直後にイエスは彼らの合図通りに拘引されました。するとペテロが剣を抜き、大祭司の奴隷を撃ち、その耳を切り落としことが記されています。この時、ルカの記録によれば、イエスはその奴隷の「耳に触れて、おいやしになった」と記しています(ルカ22:51)。イエスはペテロに「剣を元の所に納めなさい」と指示し、重要な真理を教えられました。上の聖句に記されている通りに、イエスはみ父エホバが定められた事柄に全き従順を示されました。そして、イエスはみ言葉の「聖句が成就」するために起きていることを強調し、力の行使をされることなく、み父エホバのご意志を第一にしていることを群衆や弟子たちに銘記させられました。しかし、イエスが前もって予告されていた通りに、「弟子たちはみな彼(イエス)を捨てて逃げて行った」のです。さてこの後、どのように物事は進行するのでしょうか。次回にお伝え致します。
夏野菜 高騰の日々 異変かな 今日の一句
畑に咲いている「オクラの花」