宮応かつゆきの日本改革ブログ

●日本共産党
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「コロナ危機は日本と世界のあり方を問うものとなっている」-日本共産党志位和夫委員長の発言

2020年05月18日 | 未来社会へのプロセス

「しんぶん赤旗」18日付に、「コロナ危機は日本と世界のあり方を問うものとなっている」と題した「日本共産党の志位和夫委員長の発言」が掲載されました。この発言は、14日の記者会見で、記者団から「いわゆる『ポストコロナ』についてどういう社会像を目指すべきだと考えるか」と問われ、見解を述べましたが、今日(18日)の「発言」記事はその時の発言を整理・加筆して発表されたものです。

「コロナ後の社会像」については、1月の党大会でも「直接の議論の対象」になっていませんでした。その後、「新型コロナ問題」は日本でも、世界でも最大の緊急重大な課題となってきました。この間党中央委員会、党国会議員団を先頭に、野党各党とも協力しながら、緊急対策を次々に提案し、国民と共に感染拡大防止、医療体制の抜本的強化、「自粛と補償は一体に」を具体化する取り組み等に全力をあげ、政府を動かしています。

 こうしたなかで、世界と日本の各界の著名な学者、研究者、識者をはじめ、多くの方々から、「ポストコロナ」についての意見がメディア等を通じて広く報道されています。私も、出来る範囲で、「ブルグ」で紹介させていただいているところです。

「志位委員長の発言」は、「日本共産党の見解」とは性格が違う形で発表されましたが、大変重要な内容です。全文は、是非、「しんぶん赤旗」で直接お読みいただきたいと思います。私の主観になりますが、一部紹介させていただきたいと思います。

 志位さんは主題に沿って三つの角度から発言しています。

一つは新自由主義の破綻が明らかになったということです。新自由主義ーーすべてを市場にまかせて、資本の利潤を最大化していこう、あたゆるものを民営化していこうという流れが、パンデミックによって破綻がはっきりしました。EU(欧州連合)によって、医療費削減などの緊縮財政を押し付けられた国ぐにが大きな犠牲を強いられているとうことを見ても明らかです」

「日本を考えてみても、『構造改革』の掛け声で、医療費削減政策が続けられ、急性期のベッドを減らしていく、公立・公的病院を統廃合していく、どんどん保健所を減らしていく、こういうやり方によって、日常的に医療の逼迫状況をつくってしまったことが、こういう危機に対して大変に脆弱な状態をつくりだしています」

~中略~

二つ目に、私は、資本主義という体制そのものが、今度のパンデミックで問われているように思います。今年1月の党大会で、私たちは綱領一部改定を行い、世界資本主義の矛盾の集中点として、格差拡大と環境破壊いうことを特に綱領に明記しました。今度のパンデミックというのは、世界資本主義の矛盾の二つの集中点で、矛盾が顕在化し、激化しているというのが現状だと思います」

~中略~

【国際社会の秩序が試されているーー多くの国ぐにと民衆の連帯で危機の克服を】

 志位さんは、以上の二点について詳しく述べた上で、三点目として次ぎのようにを語りました。この点はまだあまり語られていないように思いますので、少し、長目に紹介させていただきます。

三つ目に国際社会の秩序が試されているということです。端的に申しまして、このような深刻なパンデミックに遭遇しても、国際社会がこれに協調してた立ち向かえているとはいえないという問題があります。一方で世界最大の資本主義大国アメリカが、『自国第一主義』の立場に立ち、国際的な協力によってパンデミックを乗り越えるという取り組みに背を向けているという大きな問題があります。WHO(世界保健機関)に対する拠出金を停止するなどというというふるまいはーーこの機関の新型コロナへの対応に対して今後検証が必要になる問題点があるにしてもーー愚かというほかなく、アメリカへの信頼をいよいよ低下させるだけといわなければなりません」

「他方で、世界第二の経済大国である中国は、人権侵害と覇権主義という体制的な問題点が、パンデミックを通じて現れています。中国の初動の遅れは、明らかに人権の欠如という体制の問題点と結びついたものでしたし、中国指導部が、パンデミックのもとでも東シナ海、南シナ海などでの覇権主義的行動をやめようとしていないことも、国際協調にとって障害となっています」

「こうして、危機のもとで米中双方が対立しあう、覇権争いをするという状況が、残念ながらいま生まれています。そういうもとで、国連安全保障理事会が機能していません。これは非常に残念な事態であります。感染症については、たとへば米ソ冷戦のさなかーー米ソが核兵器の軍拡競争をやっている最中でも天然痘根絶プログラムでは米ソは協調しました」

~中略~

「私は、米中に対して、覇権争いをやっているときではない。この問題については協調すべきだと言いたい。~中略~何よりも、世界の多くの国ぐにと民衆が連帯して、このパンデミックを乗り越えることが強く求められています。日本での収束とともに、そのために力をつくしていきたいと考えています」

「人類がこの危機に際して、そうした連帯と協力ができるかどうかによって、次の世界のあり方も決まってくるだろうーーこう私は考えています」

「何よりも目の前にある死活的な仕事ーー新型コロナウイルスを収束させ、国民の命と暮らしを守り抜く仕事をしっかりやりながら、コロナ収束の先は、前の社会に戻るのでなく、日本でも世界でも、よりよい社会をつくっていく。改定綱領を力に、そういう展望をもって頑張りたいと思います」