宮応かつゆきの日本改革ブログ

●日本共産党
総選挙で市民と野党の共闘で政権交代を、共産党の躍進をめざします。

「衝撃を受けた、国際的な対応の欠如」-元米国際開発局新興感染症室長デニス・キャロル氏

2020年05月30日 | 未来社会へのプロセス

「朝日」紙28日付に、元米国際開発局新興感染症室長デニス・キャロル氏の電話インタビュー記事が掲載されました。同氏は、「ウイルス・ハンター」と呼ばれるウイルス分野の専門家です。同氏の発言には学ぶことが多く、また共感を覚えました。以下、その一部を紹介させていただきます。

「--新型コロナウイルスをどう見ていますか」

(デニス・キャロル氏)過去に、中国や東南アジアで発見された複数のコロナウイルスとよく似ています。ゲノムは、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)を引き起こすコロナウイルスとも似ています。同様にコウモリなどの野生動物から人間へと感染したとみられ、驚きはありません。これからはもっと多くのウイルスが動物から人間へとうつるでしょう」

「--どうしてですか」

(同氏)世界人口の爆発的な増加で農地拡大や都市化による森林伐採が続き、ウイルスを持つ野生動物と人間の距離が近づき、感染のリスクが高まっています。グローバル化の影響も大きく、人が世界中に移動するようになってウイルスも広がるようになりました。新型コロナはこの典型です」

~中略~

「--2009年には米国際開発局(USAID)で『Predict(予測する)』という取り組みを始めています」

「(同氏)『人間への感染が起こる前に、野生動物が持つウイルスの脅威を特定しようという事業です。世界の専門家らと協力し、1千種類以上のウイルスを発見しました。しかし、自然界には160万種類ものウイルスが存在するとされます。パンデミックを防ぐには、はるかに多くのウイルスを発見し、理解を深めなければなりませんが、Predictは今秋で終了することが決まりました。コロナ危機を受けて再考されることを期待しています」

~中略~

「--新型コロナへの国際社会の対応はどうですか」

「(同氏)衝撃を受けたのは国際的な対応の欠如です。05年の鳥インフルエンザ、09年の新型インフルエンザ(H1N1)、14年のエボラ出血熱の際は国際社会はもっと一致団結して取り組みました。新型コロナは国際経済への影響も甚大ですが、各国は自国のことで精いっぱいに見えます」

 以下、省略させていたきます。