検察庁法改正案に対するゴウゴウたる批判が吹き上がり、今国会での同法案の成立を安倍政権は断念しました。しかし、政権側は秋の臨時国会での成立を狙っています。こうした緊迫した状況のなかで、安倍政権が予定していた次期検事総長候補の黒川弘務東京高検検事長の大スキャンダルが、「週刊文春」5月28日号(本日、5月21日発売)で報じられました。メイン見出しは、「黒川弘務検事長は接待賭けマージャン常習犯」(現場スクープ撮)です。
同誌を購読し記事を読まさせていただきました。私が驚いたのは、「文春」と「産経」の連携プレーで、この事実が明らかにされたことです。
「文春」の記事は、「『今度の金曜日に、いつもの面子で黒川氏が賭けマージャンをする』こんな情報が、産経新聞関係者から小誌にもたらされたのは4月下旬のことだった。『今度の金曜日』とは5月1日を指していた」
「だが、黒川氏は検察組織において検事総長に次ぐナンバー2。『何が何でも黒川氏を検事総長にしたい安倍官邸が、東京高検検事長の座に留め置くために異例の定年延長をした』(司法記者)ともっぱら解説されてきた人物である。コロナ禍の最中に、”次期検事総長”がマージャンに興じるなど、あり得るだろうか」
「文春」の記事は、一つ一つ丁寧に事実を追及する内容だと思いました。そして、今日の新聞各紙の報道内容は、それぞれの報道ぶりのように感じました。
「文春」記事が、政権よりといわれる「産経関係者」の「内部告発」が発端となっていることに、安倍政権の危機の深まりを感じました。
事実関係と安倍政権の「責任」を与野党共同して国会で徹底的に追及し、国民の前に明らかにしていただきたいと強く願っています。
新型コロナ危機対策のカギを握るPCR検査が進まない異常な事態、「自粛と支援」が目に見えて国民に届化ないいらだたしさ。そんな中で、強行成立を狙った一部幹部検察官の定年延長に政府が関与できる憲法違反の検察庁法改正案が、国民の総反撃で、今国会成立断念に。そして、次期総長候補と目されていた黒川氏の「賭けマージャン疑惑」の発覚。
安倍政権は、いよいよ危機的な状況に追い詰められいるように感じている方は多いのではないでしょうか。