今までは「モグラ対策」、「モグラ対策(2)」のようにモグラの被害を無くそうと躍起になっておりました。しかし、色々試してはみたものの効果覿面といったものはありませんでした。
ものは考えようで、モグラが多いということはミミズなどの餌が豊富にあるということを意味します。ミミズなどが豊富な土壌であるということは、本来喜ぶべきことなのです。そして、モグラも食物連鎖の一員なのであって、モグラの排泄物や死骸もこれまた肥料と考えれば、目くじら立てる筋合いのものではないのではないかと思えてきました。
これもまた私が目指す「自然農法」に繋がるのではないかと、半ば諦めにも似た悟りの境地(?)ではないかと思います。人も自然の中で生かされていると思えば、モグラをはじめ、鳥類、害虫、雑草などなど作物に仇なすものどもとして敵対するのではなく、あるがままに受け入れて、作物の生長にとって必要最小限(参考:「耕さない農業」、「雑草と共存する農業」、「害虫といわれる昆虫について(農薬そして雑草と共存することについての一考察)」)の処置を行って、出来るだけ共存していくといった考えもありではないかと思います。
最近、TPPに関連して「攻めの農業」だとか「農業の六次産業化」などといったことが言われております。これらの考えとは全く逆行しますし、このような農業では決して食っていけないと思います。だからといって、このような農業を社会の重荷として切捨てないでいただきたいと願います。何も補助金をくれとか、所得保障をしてくれといっているのではありません。
ただ単に、利益や効率化の追求が全てではないものの存在を許容する社会が、より良い社会なのではないかと思う次第です。