パクリは某国の専売特許と思いきや、我が日本国も・・・。
先日、省エネ・節電業者の能力を検証するため「電力」と「電力量」を区別できているかということを調べておりましたところ、どこかで出会った文章を見つけました。言い回しというか「どうも自分の臭いがする。」という直感。これは確か十数年前に起案した文章だと思い当たり、資料を探しましたところ出てきました。何と一字一句間違いないまぎれもない私が書いた文章でした。
その後一時間程かけて調べてみますと何と4社、1団体。(2011/10/15現在8社、2団体)からほぼ完全なパクリ文章を発見しました。原文は過去に頒布した文書、あるいは現在管理しているWebサイト(2サイト)からのパクリです。もっと時間を掛ければ未だあるかも知れません。グレーゾーンのものはもちろん除いております。
模倣が悪いとは言いません。日本もかつて西洋先進国から多くを学び、取り入れたからこそ現在があるのです。異なるのは単なるパクリに終わらず、自身が咀嚼して、血肉とし、新たな創造の糧にしてきたことです。そこが根本的に異なるのです。
そういった意味で「デマンド管理による省エネルギー」でも、省エネに何がしかの貢献ができるならば、遠慮なく質問をぶつけてくださいとまで書いております。何となく裏切られた気がしております。
営利企業のパクリは、別の意味で問題が多いと考えます。それは自社が取り扱っている製品の説明を自らの言葉で語れないことを意味しております。そのような企業から導入する危険性は語るを待たないことでしょう。
動機は様々でしょうが、単に自社の労力を惜しんでということであれば論外です。自社で考える能力が無いことも問題ですが、人の苦労を自社の利益のためにパクル行為はまさに犯罪行為と言わざるを得ません。軽い気持でとか、ついついやってしまったで済まされることではありません。
小説家が書く芸術的な文章であろうが、技術屋が書く技術的な文章であれ、そこにはそれぞれの思い入れが込められていると思います。だからこそ十数年前の文章であっても記憶の片隅に置かれているのです。
このような無法な状況を危惧します。学生レポートにネット情報の安易なコピペが横行しているとか。このようなことが社会全般に蔓延することを危惧します。
何も考えず、他所から簡単に手に入れてくることを続けていくことは、自らの能力を低下させ、ひいては社会全体の活力低下につながります。
<2011/09/03追記>
私のWebサイトに関しては、リンクフリーを宣言しており、連絡なしにリンクしていただけるようになっております。また、当方のWebサイトからの引用であることを明示して、ご活用いただく分については、そもそも何ら法的にも問題のないことです。引用の明示も無く、営利目的のWebサイトに当方のWebサイトと全く同じ内容が記述された場合、当方があらぬ疑いを持たれる可能性があります。
例えば、当方の趣旨としてはある製品の売り方に問題があると問題提起しているのに、その製品説明をしている行のみを転載されて、さも売り手側についているかのような誤解を招かないとも限りません。また、転載された内容が勝手に増殖することもあるでしょう。下手をすると当初の趣旨と異なる内容に改変される恐れもあります。引用が明示されていれば、原文全体を参照することが保証されますので、このような誤解は解消されます。
引用という正当な手段が保証されているのに、リスクを冒してまでも無断転載する必要性が一体どこにあるのでしょうか?
もっとも自社製品の説明文書に、どこそこから引用してますとは書けないか?
だったら私が正当な報酬を頂いた上で起案して差し上げますよ。何を隠そう私は代書屋なんですから・・・。