曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

ウスイロコノマチョウは あれからどうなった

2012年07月08日 | 日記

 

今日の花

 

 


 6月23日の夕方コンビニで見つけたウスイロコノマチョウはあれからどうなったのでしょう。

ずっと我が家の飼育室で飼っているのですが、卵をいっぱい産んでくれて子供が出来ていることは紹介しました。その後親は7月3日の日の朝に死んだようになって羽をたたんで触ってもピクリとも動かなくなりました。お腹もペチャンコだし全く動かなくなったので死んでしまったものと思い死骸は標本にでもしようと思って紙の上に翅をいっぱいに開いて形を整えておきました。

夕方見た時には朝のまま紙の上で羽をきれいに開いた形でいたのですが、夜11時ごろ寝る前に見たらテーブルの上の紙の上にいないのです。死んだものが忽然と消えるなんて不思議と思って部屋の中を探すとテーブルの下で羽をたたんだ形で床に転がっていました。私が拾い上げようとするとぱっと飛び立ったのです。午前中あんなに触りまわしても翅を開いてもピクリとも動かなかった蝶が飛び立ったのです。これには驚きました。すぐにポカリスエットをティッシュにしみこませて飲ませる準備をしてその上に蝶を載せました。弱っているようですぐには飲まなかったようですが4日の朝には少し元気になっていました。まだ足が全く動かないようでしたが少しは飛びまわれるようでした。死んだと思っていた蝶が生き返ったのです。

先月捕まえてきた時に比べると力が弱くなっているようでしたが何とか飛べるようにまで回復はしたようです。この仮死状態の後、子供の方は順調に成長していますので親をどうしたものか考えるようになりました。選択肢は3つあります。一つはこれ以上傷まないうちに殺して標本にする。二つ目は自然に死ぬまで飼って標本にする。三つ目は標本にするのをあきらめて外に逃がしてやる。最も気が楽なのは3番の外に逃がす方法ですが、こんなに弱っていたら外ではすぐに蜘蛛などの餌食になるかもしれません。逃がすのだったらもっと早い段階で蝶の元気なうちにするべきだったのではないかと。学術的にはやはり標本は大事だとか。いろいろ悩みましたが死ぬまでの間が短くとも自然の中で暮らし静かに土にかえる方が良いのではとの結論に達し、昨日七夕の日早朝は天気もよかったので我が家のレモン畑で放つことにしました。

箱に入れて運びました。飛べる元気はあるようなので朝6時半ごろレモンの木にとまらせて帰りました。このレモン畑はクロコノマチョウが沢山いる場所でウスイロコノマチョウにとっても環境はよいと思います。側に餌となる腐りみかんを播いておきました。またこの畑には卵を産める食草のジュズダマがあります。もしも生きながらえることが出来たら生活には何不自由ないところです。昨日はその後のことが気になったので3度見に行きましたが朝8時ごろにはもう姿が見えませんでした。異郷の地で死ぬまでの何日間か、お日様の光と風の匂いとせせらぎの音を聞きながら暮らせたら本望ではないでしょうか。長い間監禁していた私の勝手な思いです。

 



7月3日 朝

仮死状態のウスイロコノマチョウ

翅を内側にたたんでピクリとも動きません。前日まで元気であちこち飛んでいたのでこの状態を見て死んだものと思いました。

死んだものは仕方がないので標本にしようと、このように羽をきれいに開いて展翅の準備をしていました。拡大してお腹を良く見るとペチャンコです。産卵したためでしょうか?

 

7月3日 夜 

夜11時ごろ見ると下の写真のような状態で床に落ちていて触ると飛んだのです。生きているのですね。水を飲ませようとしましたが夜は飲みませんでした。

 


 

7月4日の朝

皿の上で起き上がっていました。

 

 

7月4日夕方

皿から別の所へ移動していたのでまた水を飲ませようと皿に戻しましたが足が立たないようでした。

 


 

7月6日夜のウスイロコノマチョウ

皿に載せるとすぐに自分で吸水するようになりました。

 


 

7月7日の朝

逃がせるくらいの元気さはあります。大丈夫 !

仮死状態の時に比べるとお腹もしっかり張っています。

あまり意味のないことかもしれませんが餌の準備をしておきました。

食草もあります。次の卵がうめるようだったら役に立つでしょう。

この場所は小さな谷になっていてクロコノマチョウが沢山います。

8時過ぎにはいなくなっていました。

11時ごろには近くにクロコノマチョウが来ていました。友達になってくれるといいですね。

ウスイロに比べると真っ黒に近い色です。

 


その他 飼育中の幼虫たち

ルリタテハの幼虫

この日一番早いのが前蛹になりました。

 

ウスイロコノマチョウの子供たち

上の3匹は20mmくらいで下の写真は最も大きい幼虫で30mmくらいあります。

最初メダカのように群れていましたがそれぞれ大きくなるにつれてバラバラになって来ました。バラけてしまったので数を数えることは難しくなりましたが全員30匹元気に成長していると思います。

詳しい報告はまた。

 


今日の音楽

 http://www.youtube.com/watch_popup?v=cCVxz6mKod8&vq=small

 

朝早くからお送りしていただきありがとうございます 。

そういえばこの頃歌を歌いに行っていないなー。