曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

私の蝶観察用 ビオトープ(生物の生息環境)

2014年07月02日 | 日記

今日の果物

さくらんぼと梅です。毎年山形のサクランボを頂きますがきれいですね。梅は我が家の南高梅です。完熟になるまで待って収穫します。これは梅干しになりますがそのまま食べたいくらいいい色ですね。

 


 私が毎日覗けるところに蝶の観察場所を設けています。レモン畑の奥ですがそこは谷間になっていて小さな小川が流れています。貯め池もあります。周りはアラカシ・クスノキ・シイ・ツバキなどの常緑樹とクヌギ・エノキ・ヤマザクラ・ムクノキなど落葉性の高木に覆われていて谷の空を覆っています。もちろん入口は開けていて我が家のレモン畑になっているので明るく開けた所と森とが接していて植物相は複雑になっています。昔からいろんな蝶がよく集まるところだったのでそこに目をつけさらに蝶の好む草や木を植え足してどんな蝶がやって来ても気に入ってもらえる環境を整備してきました。ビオトープとしてよりよい環境を作ろうと努力しています。効を奏していろんな蝶がやって来て繁殖をするのですが、最近はその幼虫を目的に蝶の天敵たちもたくさん集まるようになったようで困っています。自然とはそんなものかもしれません。内容は少しづつ紹介しますがきょうはアサギマダラの繁殖について紹介しましょう。アサギマダラは大島には一年中います。成虫は冬の間は見ることはできませんが沢山の越冬幼虫がいます。また真夏の暑い時には成虫は山の山頂付近に移動しているので里の方では繁殖しません。秋になると日本の北の方で繁殖した成虫が暖かい南の国を目指して南下してゆきます。その南下しているアサギマダラが大島を通過して行くのでたくさん見ることができます。雌は秋にキジョランにたくさんの卵を産んで南下してゆきます。その越冬幼虫が春には地元で生まれます。地元で生まれたアサギマダラを見ることはできますが南の島で生まれた北上するアサギマダラはまだ見たことがありません。春に北上するアサギマダラは意外に数が少ないのかもしれません。

 


私の蝶ビオトープ

 

右側の樹はレモンの樹です。アゲハの仲間がたくさん集まります。

谷の奥の方からアサギマダラは出てきます。

このキジョランは3年前に種をまいて育てたものです。大島の山の中には高さが10mから20mにも達するような大きなキジョランがありますが、そんな大きなキジョランでは沢山のアサギマダラが繁殖していても観察には不向きです。そこで私が毎日でも見に行けるところにこんな小さなキジョランを植えているのです。しかもこの谷はアサギマダラがしょっちゅう出入りしているアサギマダラの好みそうな場所なのでいつでも卵を産んでくれますし、一年に4から5回くらい繁殖を見ることができます。

7月2日、蛹はヤドリバエにやられています。

水たまりの側にはトンボの抜け殻が沢山

 

植えたジュズダマではクロコノマチョウが繁殖しています。

この幼虫は何かに噛まれて傷だらけです。多分駄目でしょう。

 

昨日連れ帰った別のクロコノマの幼虫です。

この顔はウスイロコノマチョウとそっくりなので昨年は間違えました。普通のクロコノマチョウの幼虫は顔が黒いものが多いように思います。

 

この殻は羽化したものではありません。

6月25日このアサギマダラの蛹は何かに食われていました。

6月16日に見たときには健全できれいな蛹でした。

 

別の蛹

もう一つの蛹は6月25日に内部に黒い点が現れています。

6月24日の写真にも黒い点がはっきりと出ています。

 

初齢のアサギマダラの幼虫。 蛹が死んでも新しい幼虫が育っています