今日の果物
富有柿 昔からある甘柿の代表みたいな柿ですが、わたしは柿があまり好きではありませんでした。でも最近はよく食べます。
今日はアサギマダラの生態について書いてみます。
アサギマダラは旅をする蝶として有名です。旅の仕方は多くの人たちのマーキング調査で分かってきました。でも何のために旅をするのかという理由とか目的になるといろんな説があって良くわかっていないようです。アサギマダラも私たち人間も生命体ですからエサを食べて生きてゆくことと子孫を残すことが目的で生きています。アサギマダラの行動もこれらの生きる目的に沿って見て行かざるを得ません。旅をするという行動を調べることも大変面白いことですが卵から幼虫になり成長して成虫になって卵を産むことの繰り返しをどのようにして行っているかを調べることにより旅の目的も分かるかもしれません。夏に北へ行くのは北の方が子育てがしやすいからかもしれないし、秋に南へ下るのも南で卵を産むためかもしれません。今年は自然の中でアサギマダラがどんなふうに育っているかを観察してきました。アサギマダラは一年中成長を繰り返しています。季節による食べ物はどのように違うのかこれが知りたくていろいろな食草を調べてきました。アサギマダラは葉に少し毒のあるキョウチクトウ科の植物をおもに食草とします。この辺で代表的な食草はキジョランですがキョウチクトウ科のガガイモやカモメヅル・コイケマなども普通に繁殖に使われていることが観察により分かりました。春から初秋にかけての繁殖にはこれらの植物はどれでも問題は無いようですが秋が深まってからの産卵と若齢幼虫は越冬することになりますので常緑性のキジョランが最も適しています。キジョランて以外は落葉して地上部が枯れてしまうので幼虫での越冬には不向きなのではないかと考えられています。今年の秋にアサギマダラの産卵調査をしていると意外なことに秋になると落葉するガガイモの葉に沢山の産卵が見られたのです。10月の初めからガガイモの葉に付いたアサギマダラの卵の成長して行く様子を調べてみました。今日ガガイモの群落のある山へ調査に行ってみるとガガイモの葉は緑を保っているものもありましたが大半は黄化し始めていてすでに落葉している所もありました。そのように黄化し始めた葉を食べながら幼虫は成長しているようでしたが、これから寒さが来ればガガイモの葉は一気に落ちてしまうはずです。そうなった時アサギマダラの幼虫たちはどうなるのでしょう。エサが無くなるのですべて死滅してしまうのではないでしょうか。そのような植物になぜアサギマダラのメスは産卵するのでしょうか。12月まで観察は続けてゆきますがガガイモの葉がすべて落ちてしまうと幼虫を探すのはとても難しくなります。家でガガイモの葉を与えて様子を見てみようと思い15匹ほど若齢幼虫を持ち帰りました。枯れたガガイモの葉を食べるかどうか興味のあるところです。枯れた茎も食べられるものかどうか。だめだったらすべて死滅することになるのでしょうか。15匹狭い飼育箱に入れておくと共食いもするかもしれません。それでも春まで生き残れるかどうか様子を見てみます。
今日はもう一つうれしいニュースがありました。
私のマーキング蝶が奄美大島で再捕獲されました。宮山さまのブログに載っていたのを滋賀のSさんが知らせてくださったのです。ブログから写真をお借りしましたのでご覧になってください。それほど傷んでいませんね。さらに南を目指すのかそれとも奄美大島で冬を越すことになるのか分かりませんが無事でいることが分かりホッとしています。
奄美大島での再捕獲
10月4日の標識ですが周防大島に今年の秋初めて大きな群れがやって来た日です。36日経っています。マーキングをした所は外入のKさんのフジバカマ園でした。113番君はよく頑張りましたね。
山のガガイモの葉で成長しているアサギマダラの幼虫
卵の沢山あったガガイモ
かなり大きくなっています。
ガガイモの葉はかなり黄化しています。その黄色くなった葉を食べていました。
生まれたばかりの幼虫
ガガイモはこんな感じです。食痕がたくさんあるのが分かると思います。
落葉の進んでいる株もあります。
家に持ち帰った幼虫とガガイモの蔓
しばらくは緑色のガガイモの葉で飼ってみます
持ち帰った幼虫 山に放っておくとすべて死滅するのかもしれません。
アサギマダラの幼稚園ですね。
タッバーの中の葉がいつまでもつでしょうか。もうしばらくは山へガガイモの葉を取りに行けますがやがて枯葉しかなくなります。
10月の初めごろガガイモに産み付けられた卵を家でガガイモで飼育してみた所 数日前に蛹になりました。
月末までには羽化すると思います。南下に間に合うでしょう。
今ならいくらでも若齢幼虫が手に入りますので飼育してみたい方は申し出てください。暖かい室内で飼育すれば正月までには羽化します。
今朝小雨が降っている中を庭のフジバカマにアサギマダラが2頭来ていました。数は少ないもののもうしばらくはやって来るでしょう。
よく見るとマークがあります。数日前に私が庭で書いたマーキング蝶でした。メスなので庭のキジョランに産卵しようと思ってきたのでしょうか。
ついでに 飼育中のツマベニチョウの蛹
昨夜から羽に赤いところが見えてきました。もうじき羽化すると思います。