曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

周防大島のアサギマダラ その4

2016年10月16日 | 日記

今日の花

茶の花 みかん畑には茶ノ木がいっぱい生えています。昔は自家用のお茶は家で作っていました。今はそんなことはしませんが、お茶の木は残っています。椿の花に似ています。

 


 毎日お昼時分にアサギマダラのマーキング蝶の飛来調査に歩いています。一日数か所のフジバカマ園を見て歩きマーキング蝶をチェックして行くのですが、今日は面白いマーキング蝶を見つけました。カタカナで書かれた名前と思われる文字と携帯電話の番号が書かれているアサギマダラを見つけたのです。マーキングに馴れた人の書いたものなら何処で・何時・誰が書いたのかは分かるように書いてあります。こんな携帯電話の書かれたアサギマダラを見つけたのは初めてです。でもマーキングをした方の気持ちはよく分ります。この蝶を見つけた方はこの電話番号にかけてくださいと言わんばかりです。私もどなたがどこで書いたのか知りたいのですぐに携帯番号にかけてみました。羽にはヨコオとの文字も書かれてあったので「ヨコオさんでしょうか」とまず尋ねてみました。すると相手は「違います」と答えられたのでこのマークはいたずらなのかと一瞬思いました。すると、間をおいてあわてたように「ちょうちょのことですか」と向こうから問うてきました。「そうです。」と答えて、これは当たりだなと思い直して嬉しくなりました。それから相手の方は名を名乗ってからテレビ局の方だということまでわかりました。なんだかおもしろいことになりそうと感じながら話を聞くとこのアサギマダラはこの夏にあるテレビ番組で放映された蝶であることが分かりました。私も驚きましたがテレビ局の方も発見されたことにとても驚いたようで「それでチョウは元気ですか。」と心配されたので「元気です。フジバカマの蜜を今でも吸っています。」と私も答えました。偶然とは面白いものですね。今日は天気も悪くここへ来る途中にも雨が降り始めたので途中で引き返して調査をやめようかと思っていました。でもマーキング蝶が待っているかもしれないと、予定のフジバカマ園で小雨の降る中でマーク蝶探しをやったのです。あのまま家に帰っていたらこの蝶とも出会うことはなかったのです。

今日は3頭のマーク蝶を見つけました。白山から来たものと長野県川上村からのものと、そしてこの珍しい蝶が富士山の5合目からやって来ました。

 


今日の再捕獲

1. 石川県の白山ですね。

 

2.長野県の川上村からです。

 

3.そして驚きのテレビ番組に出演したアサギマダラくんです。

 

文字が裏返っていますので、羽表に書かれたもので珍しい書き方です。私の記号を追記しました。

放蝶したのちは何事もなかったかのようにせっせとフジバカマの蜜を吸っていました。

こんな感じで、すこぶる元気なのでもっともっと南まで飛んで行くと思います。無事を祈っています。

 

どんな所にいたのか気になる方もあると思いますので、このマーク蝶がいたフジバカマ園をご紹介しましょう。

山の中のみかん畑に植えられたフジバカマ園です。人気のない静かな所でアサギマダラたちはのんびりと吸蜜しています。

元気をつけてまた南へと飛び立ってゆくことでしょう。