柿ぴーのつれづれ日記

食べるの大好き,旅行大好き,お菓子作り大好きな柿ぴーの日記(-△ー)ノ

映画『レディ・マエストロ』

2019年11月27日 | 日々の出来事
映画『レディ・マエストロ』を観に岡山市のシネマ・クレールへ。



これは実話を元に作られた映画で、主人公は女性指揮者のパイオニア、アントニア・ブリコ。
主に彼女が指揮者を目指してステージに立つまでの事が描かれています。

観た感想から書くと、非常に面白かった。

内容もとても充実していて、よくあんなに分かり易く、しかも濃く盛り込んで網羅して作れているなと思う。

観ていてあまりに良く出来ているので、本当に自分が彼女の半生を見ているような気になって、すんごく長時間映画を観ている気分になってね。
で、この映画が15時50分スタートで、私19時までにはどうしても駐車場に戻らなきゃいけなかったんだけど、途中で「あれすごく時間経ってる気がするけど大丈夫かなもしかしてこれ、3時間以上とかする映画だった間に合うかな」って、ちょっと焦りました。

でも終わってみると時計は18時20分くらいだったかなぁ、でほっとしましたが、もっと観ているような気分でしたよ。

時代は1920年代。
指揮者のみならず、まだまだ女性の社会進出は認められない時代。
映画でも男女差別ぶりは出てたけど、映画に描かれている部分なんてほんの少しなんだろうなと思う。
今の時代でも色々あるのに、当時はもっと相当な事があったのは容易に想像出来ます、、、、
彼女の初の舞台はベルリン・フィルだったそうです。

凄いですね

映画の最初の方はこんなシーンで始まってね


自分が働いていたコンサートホール?の会場に勝手に椅子持って来て、通路の一番前に置いて(要は最前列)聴こうというか指揮を見ようとしたり、指揮に対する情熱と根性がすごい



私は彼女がベルリン・フィルのメンバーのストラディバリウスを取り上げて、自分の気持ちを吐露するシーンが泣けました

(以下ネタバレ。記憶で書いているのでちょっとニュアンスは違うかもですが、大体こんな感じという事で)
コンマスが「あんたの言う事なんか聞けんわ」って出て行こうとする時に、彼のヴァイオリンを取り上げて感情をぶちまけるんですよね。
ヴァイオリンを取り上げられたコンマスは「おいおいストラディバリウスだぞっ」って慌てるんですが、そしたら「楽器を取り上げられたらどんな気持ち私にとっての楽器はオーケストラよっ」「 男性の指揮者はどれだけ舞台に立てる? 月に3,4回、それが12か月。私はたった1回この1回だけよっ」って。

それで皆大人しくなって、後で責任者みたいな人とコンマスが彼女に謝って、ってなるんですが。

まー、もっともっと嫌がらせとかはあったんだろうな。。。

そうそう、映画の中での音楽、すごく美しい音色でした。
テレビだとこの迫力は味わえないですから良かったです
(でも、なぜか最後のシーンのエルガーの「愛のあいさつ」は他のシーンと比べていまいちだったような。。。)

しかしですね、、、、
彼女は成功を収めて、世界中の名だたるオーケストラの指揮をしたそうですが、首席指揮者には遂になる事はなかったそうです、、、
そして映画の最後にも文字で出てきましたが、(ここから記憶で書くので年代等違ってたらすみません。だいたいこんな感じという事で読んでいただければ)2015年グラモフォンが選んだ世界のベスト50の指揮者の中に女性はいなくて、さらに2017年に同じくグラモフォンで選んだ世界のオーケストラベスト20の中に女性の首席指揮者はいない、と。

アントニオ・ブリコが初めて指揮をしてから約100年経っても、100年もあるのに、あんま変わらないって、遅い変化だねぇ。(車や家電は変化すごいのに)

まぁ、日本でも男女共同参画云々言うわりには、女性の大臣はたった2人だもんね。

というか、男とか女とか、そういうんじゃなくて、人それぞれの能力ってもんがあるんだから、なぜそれを尊重しようとしないのか。。。

相手を尊重したり認めたりせずに自分の私利私欲や利権にしがみつきたい輩が多いんでしょうね、、、

ちなみに、この映画のタイトル「レディ・マエストロ」ですが、私は個人的には原題のままの「The Conductor」の方がいいと思いましたね。

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