権現砦 - ごんげんとりで ー

自由人カメさんの日常

仙洞御所

2022-04-27 20:09:05 | 日記
上皇ご夫妻が仙洞御所に引っ越しされたというニュースが流れていました。新婚当時は「東宮御所」と呼ばれたところです。
この御所が造られたとき話題になったのが「一万円入札事件」です。
多くの人は知っていない?(忘れた)事件です・・・私はその後・国の会計制度に携わっただけに鮮明です・・・
当初東宮御所の建設予定価格は2億5千万円と言われていましたが、大手の建設業者が入札に参加した間組(はざまぐみ)が、一万円で入札しました。当時の会計制度では一番安いところに落札する決まりです。


ところが誰が考えてもおかしい金額です。建設業者による売名行為だと批判が上がりました・・・
間組は当時ダム建設で力をつけてきており、直前には「佐久間ダム」の国家的一大事業を成し遂げていました。会社側はこの事業の完成を祝ってのお返し工事だとしていましたが結局国の会計制度を改正することになりました・・・・


つまり周りの状況から見ておかしいダンピング契約は、発注する側が最低見積価格を設定しこの金額以上でなければ適正な成果が得られないとしたのです。
今でもこの制度は運用されています「最低落札価格」です。国の会計ではないもののNHKの事業などかなり厳しく運用されており、予定価格の95㌫以下だったら切り捨てているようです。
官庁によっては一番高い価格と一番安い価格の業者を排除して二番目以下の業者による再入札をしてその結果による最安値と契約するところもあります。

今でも時々最低価格を決めていなくって一円入札が話題になります。これはコピー機を一円で納入し、その後に使用するトナー・印刷紙で稼ぐ魂胆の業者です.この話は時々話題になるもののいまだに無くなりません・・・会計制度の悪用ですね・・・・

おまけですが・・・現在の用地は、紀ノ國の徳川藩の屋敷跡だそうです。敷地内はガマガエルが住んでいる湿地もあったり自然が一杯でしたがここも都会化が進み、タヌキ・アナグマの生活拠点となって、ガマガエルはいなくなったようです。でも東京のど真ん中でこんな生活って考えられません・・・


ついでながら、地元のお寺の入札に関係したことがありました・ここは一番安い価格よりも成果を重視していました・こっちが求める実力を持った技術者がいるか?こっちが求める力があるか?が判断の理由でした。
安物買いの銭失い・・・・の世界です。

コメント
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