カナリア日記

さいたま市南区(武蔵浦和)にある「カナリア音楽教室」のレッスン日記です。

「三歳児」のレッスン

2009年10月13日 | 「レッスン日記」
私の子供の頃は「六歳の手習い」と言われてました。
お稽古を始める時期は「六歳」が一番良いという意味です。

それが、どんどん低年齢化して来ました。

YAMAHAを見ても
「幼児科」が出来、「3才児科」が出来
今は「2才」「1才」のクラスも有ります。

一体、1~2才の子にどうやって教えているのか?
何をやっているのか?
孫でもいたら一緒に行って見てみたいです。

そうゆう私も、息子には生後半年から
「幼児教室」に通わせていました。

あれが、一体何の役に立っていたのか?と思うと
親の気休めでしかなかったような気がします。

「YAMAHAの3才児」にも入れました。
でも、男の子だったせいか
只、歌ったり、踊ったりするだけの時間が耐えられなかったようで
直ぐに辞めてしまいました。



昨今、三歳児さんからの問い合わせが大変多いです。
グループでは無く、最初から「個人」で
とお考えになる御父兄が非常に増えて来たように感じます。

三歳児になると、可なり理解力も有り
こちらの言う事にも反応出来る様になります。

しかし、実際にピアノに向かい
「音符を読んで、それを弾く」という従来のレッスンは出来ません。

では、何をするか・・・

それは、「先行体験」です。

可愛い挿絵の「絵本」のようなテキストに興味を覚え
お話しを作ったり、CDに合わせてリズム遊びをしたり
そしてたまに鍵盤に触れて・・・

「遊び感覚」です。
ある意味「幼児教室」と変わりません。

でも、大きな違いは
「幼児教室」は1~2年の短いスタンスの中で行われますが
こちらは、もっと先を見据えてのレッスンになります。

今やってるこの「課題」は何の為にやってるのか
何の為に必要で、何に生かされるか?
指導者側のスキルが大変問われます。

そして、綿密なカリキュラムの上で過ごす一年が
その後、4歳、5歳になった時に大きく花開きます。

それらの「先行体験」が、実際に「ピアノが弾ける」用になった時に
しっかりと生かされます。

「遊び」のようですが決して「無駄」ではありません。


幼児さんの指導はとても大変です。
小学生の何十倍ものエネルギーが必要です。
一人レッスンすると「精魂」付きます、大汗
子供と同じパワーが要求されます。


でも、私は「幼児さん」の指導は大好きですし
自分で「最も得意」としてる年代かもしれません。

スキル・アップと同時に
体力増強(?)に努めたい、と思ってます(笑)

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映画 「陽のあたる教室」

2009年10月13日 | 映画
「音楽教師の30年の人生」を描いた物語です。


主演のグレン役は「ジョーズ」「未知との遭遇」の「リチャード・ドレイファス」
「グッバイガール」では、アカデミィー賞の主演男優賞を受賞しています。



作曲の時間が欲しくて、バンド活動を止め、教師の道を歩む事にしたグレン。

「別に先生になりたかったわけじゃない」と言ってた通り
どうもやる気の無い先生。

つまり、出来ない生徒達の為になんとかしようという意欲も無いし
生徒達を奮い立たせようという情熱も無い。
いわゆる「熱血教師」では全く無かった。

え?こんなんでいいの?こんな指導法でいいの?
と、ちょっと疑問・・・???


でも、それが逆に「巧を評した」のかもしれない。

実に「普通」の対応

でも、そこにとても大切な何かが隠されていて
生徒はそれに気付き、先生もそれに気付かされた。

それからの彼は徐々に変わっていく。

彼が伝えたものは「音楽」を媒体とした「人生そのもの」



耳の聞こえない息子の為に「手話」で歌った
ジョン・レノンの「ビューティフル・ボーイ」

恥ずかしながら、この曲を知りませんでした。
なんとも素晴らしい歌詞でした。
驚愕しました。


そして、感動のラスト・シーン、涙・涙・涙



なんと言っても「リチャード・ドレイファス」です。
彼の芝居は本当に秀悦です。



作品事態に感動すると同時に
一人の「ピアノ教師」として
沢山の貴重なヒントを得る事が出来ました。


「指導する」「育てる」とは「技術」を教え込む事だけではない
そんな事は判っています。
でも、「技術」が無ければ十分な「表現」は出来ない
だけど、「技術」が無くても「楽しむ」事は出来る。

う・・・ん、やっぱり難しいですね、汗

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