観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

藤前干潟のプラスチックごみ、マイクロプラスチック調査の結果

2022-03-04 23:21:54 | 春の藤前干潟

【来館時のお願い】

名古屋市野鳥観察館は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をして開館しています。

来館時には、マスクの着用等のご協力をお願いします。

詳細はこちらをご覧ください。

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藤前干潟

今日の満潮時間 7時19分 潮位243cm

今日の干潮時間13時11分 潮位 47cm

 

今日も昼間は暖かでしたね。今までのまま真冬の恰好で車の中にいると少々暑いくらいです。

稲永公園のあちこちでは、引き続き藤前干潟プロムナード事業の工事が進んでいます。

こちら↓は横断歩道みたいなペイント。干潟の生きものも描かれています。

野鳥観察館の周りには看板が設置されました。

 

そして、昨日のご報告です。

昨夜は藤前干潟クリーン大作戦実行委員会の定例ミーティングをイーブルなごやで行いました(野鳥観察館も実行委員会メンバーとなっています)。

定例ミーティングでは、実行委員会メンバーがおおよそ毎月1回集まって、藤前干潟クリーン大作戦開催のための話し合いなどをしています。

昨日の定例ミーティングでは、5月28日(土)に開催を予定している藤前干潟クリーン大作戦の開催に向けた具体的な話し合いを行った他、

名古屋市環境局が昨年秋に実施したプラスチックごみおよびマイクロプラスチック調査の結果を聞く、ミニ勉強会を行いました。

 

名古屋市環境局ごみ減量室の川浦さん、そして名古屋市環境科学調査センターの平生さんにわざわざ来ていただいて、調査結果について報告していただきました。

実は、この調査報告は1月23日に開催を予定していた「第10回ごみと水を考える集い」で講演いただく予定でしたが、コロナ感染拡大のため中止となってしまい、

今回、実行委員会のミーティングという小さな場でしたが、実行委員会メンバーがプラスチックごみおよびマイクロプラスチックについての現状の理解を深めるためのミニ勉強会として実施させていただきました。

ちなみに11月に実施されたマイクロプラスチック調査には、実行委員会メンバーも参加しました。

とにかく細かい作業で大変な調査だったのを、お話を聞きながら思い出しました。→その時の様子はこちら(2022年11月16日の日記)

プラスチックごみ調査結果報告からは、ペットボトルごみが予想以上に多いことに驚きました。(なお、マイクロプラスチックの成分分析から、ペットボトルがマイクロプラスチック化したものはほぼみつかっていないそうで、ペットボトルが粉々になるのはまだまだ先のことのようです。)

また、マイクロプラスチックの調査では、調査している最中から実感していましたが、徐放性肥料(プラスチックでコーティングされた肥料)のプラスチック殻が圧倒的に多かったです(15cm×15cm×1cmの漂着物中から、平均で1,148個もみつかったそうです)。

ペットボトルも徐放性肥料もとても便利なものですが、作る・使う・捨てる責任はもっと考えていく必要がありそうです。

なお、徐放性肥料については、3つの農業関連団体から2030年までに使用をやめるという方針が発表されています。

この両調査の結果は、名古屋市のHPで公表されていますので、興味のある方はご覧ください。→藤前干潟におけるプラスチックごみ及びマイクロプラスチック調査の結果(名古屋市HP)

また、名古屋市では、今後、プラスチック対策の指針策定や、プラスチック資源循環の取組みをしていくそうです。

 

そして、藤前干潟クリーン大作戦実行委員会では、今年の春の藤前干潟クリーン大作戦は、5月28日(土)に開催予定です。

4月初頃から、開催概要や参加方法を実行委員会のHPでご案内しますので、今回もみなさんの参加・協力をよろしくお願いします。

 

 

昨日(3月3日)に観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ15、カンムリカイツブリ186、カワウ1,520、ダイサギ2、コサギ6、アオサギ4、ツクシガモ2、マガモ23、カルガモ15、コガモ13、ヒドリガモ18、オナガガモ46、ホシハジロ5、キンクロハジロ16、スズガモ391、ホオジロガモ6、ミサゴ3、トビ1、シロチドリ19、ダイゼン42、ハマシギ96、ダイシャクシギ2、ユリカモメ65、セグロカモメ7、オオセグロカモメ2、カモメ11、ズグロカモメ37

 

今日観察できた主な野鳥 カンムリカイツブリ120、カワウ21、ダイサギ1、コサギ5、アオサギ12、ツクシガモ2、マガモ25、カルガモ63、コガモ5、アメリカヒドリ1、ヒドリガモ10、オナガガモ64、ホシハジロ11、キンクロハジロ1、スズガモ313、ホオジロガモ5、ミサゴ7、シロチドリ7、ダイシャクシギ1、ユリカモメ67、セグロカモメ15,ズグロカモメ34、カモメ3

 

明日の満潮時間 7時43分 潮位238cm

明日の干潮時間13時42分 潮位 43cm

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今年度の藤前干潟プロムナード事業

2022-03-02 23:58:42 | 春の藤前干潟

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名古屋市野鳥観察館は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をして開館しています。

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藤前干潟

今日の干潮時間12時07分 潮位 71cm

今日の満潮時間17時50分 潮位234cm

 

今日はすっきりしない霞んだお天気で、午後には風も出てきました。

しかし、ちょうどお昼頃に干潟はよく広がりましたし、稲永公園には小鳥をたくさん見かけました。

今冬はシロハラをなかなか見られませんでしたが、この頃は頻繁に見かけるようになりました。

また、まだ換羽をほぼ始めていないカンムリカイツブリが野鳥観察館前で何回も餌を探して潜っているのが、観察できました。

 

そして、今日から、野鳥観察館周辺で今年度の藤前干潟プロムナード事業の工事が始まりました。

 

藤前干潟プロムナード事業は、名古屋市港区が昨年度から行っている事業です。

ラムサール条約の登録から20周年を迎える来年度に向けた、藤前干潟に臨む稲永公園内やその周辺のアクセス向上および案内看板等の設置、ウェブサイトや映像等の制作、広報の充実、イベントの実施等がこの事業の内容です。

昨年度末には、昨年3月20日のブログでご紹介した案内看板等の他、以下の案内看板等が設置されました。

昨年度の実施内容①:最寄り駅であるあおなみ線野跡駅への案内の掲示

昨年度の実施内容②:藤前干潟(稲永公園)への道順を示すペイント

昨年度の実施内容②:藤前干潟(稲永公園)へのアクセスを示す看板

 

今年度末も稲永公園に案内看板等が3月10日頃までに立つ予定です。

また、3月11日(金)~29日(火)に「ハッシュタグ藤前干潟キャンペーン」が開催されます。

#藤前干潟 をつけて、InstagramやTwitterで藤前干潟の野鳥や風景の写真・動画を投稿し、名古屋市野鳥観察館・稲永ビジターセンターで投稿画面を見せると、先着200名に記念品がもらえます。

ぜひ、この機会に藤前干潟に来て、ご参加ください。

※後日追記※稲永ビジターセンターは臨時休館するため、記念品交換場所は当館のみになりました。

詳細はこちらに掲載のチラシをご覧ください。

 

 

明日の干潮時間12時40分 潮位 57cm

明日の満潮時間18時29分 潮位240cm

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2月の定例鳥類調査

2022-03-01 22:00:54 | 春の藤前干潟

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藤前干潟

今日の干潮時間11時31分 潮位 88cm

今日の満潮時間17時07分 潮位222cm

 

3月の始まりの日の今日は午後から雨でした。

一日中、太陽が顔を見せず、底冷えがして少し憂鬱な気分になる日でした。

なお、一昨日までは観察できたヘラサギ2羽とクロツラヘラサギ1羽は、今日は確認できませんでした。

 

一昨日の2月27日の日曜日は、尾張野鳥の会・名古屋鳥類調査会が毎月1回行っている「藤前干潟周辺鳥類調査」の日でした。

干潮時間が9時過ぎだったため、早朝からのカウントになりました。

引き始めは夜明け前なので、現地に向かった時には干潟がだいぶ広がった後でした。

ヘラサギ2羽、クロツラヘラサギ1羽がコサギと一緒に干潟で休んでいます。

数が増え始めたコサギの群れがこちらの水際にも集まっています。

コサギの足元にはハマシギの姿も。

毎年、最も寒い1月、2月は飛来数を減らしているハマシギですが、今日は藤前干潟全体で600羽を超える数を確認することが出来ました。

他には冬の干潟の常連となったハジロコチドリも4羽確認できました。

ハジロコチドリは夏羽の姿をなかなか観察できませんが、冬羽の姿なら比較的簡単に見つけることが出来ます。

他に越冬しているシギはアオアシシギが12羽、コアオアシシギが8羽。

そして珍しく干潟の開けた場所にタシギの群れを観察できました。

干潟の泥をつつき、ゴカイをとらえていました。

タシギは芦原の中の水路などで見つけることが多いので、開けた場所で長時間餌を探している姿を見るのは珍しいことです。

ハマシギの群れが干潟に飛来してきました。ハマシギの群れには少し大きなシギも混じっています(上の写真の中には2羽)。

ハマシギと一緒に干潟に飛来したのはオオハシシギでした。

この場所では、あわせて8羽のオオハシシギを確認できました(上の写真では3羽が写っています。中央にいるのは若いズグロカモメです。まだ頭が黒くなっていないですね。)

オオハシシギは毎年藤前干潟周辺で冬を越しています。

オオハシシギは国道23号よりも上流で確認できることが多く、日曜日の調査では23号より上流で4羽、下流で8羽が確認されています。

オオハシシギもゴカイを食べているようでした。

 

2月27日(日)の尾張野鳥の会・名古屋鳥類調査会合同の定例調査で観察できた主な野鳥 カンムリカイツブリ109、カワウ271、ダイサギ8、コサギ47、アオサギ23、ヘラサギ2、クロツラヘラサギ1、ツクシガモ2、マガモ87、カルガモ313、コガモ446、オカヨシガモ183、ヒドリガモ201、アメリカヒドリ1、オナガガモ371、ホシハジロ48、キンクロハジロ495、スズガモ458、ホオジロガモ3、ミサゴ6、トビ2、オオタカ1、ノスリ1、チュウヒ1、ハヤブサ1、チョウゲンボウ1、オオバン50、ハジロコチドリ4、コチドリ1、シロチドリ14、ダイゼン52、ハマシギ662、エリマキシギ1、ツルシギ2、コアオアシシギ8、アオアシシギ12、イソシギ8、ダイシャクシギ3、タシギ9、オオハシシギ12、ユリカモメ591、セグロカモメ26、オオセグロカモメ2、カモメ50、ズグロカモメ36 他 合計65種 4,934羽

 

明日の干潮時間12時07分 潮位 71cm

明日の満潮時間17時50分 潮位234cm

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