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思い出の路

いよいよ一人暮らしの為の団地への入居契約を完了させた。
2週間後に引っ越す。
仕事へ毎朝通った、この道を歩くのも残り少しになってきた。

何も上手く行かず半べそかきながら、
ブルース・スプリングスティーンのプロミスド・ランドを口づさんで歩いた道。
ふと横を向くと朝日が赤く昇ってきていた。

もうこの道からは、宅地造成されてしまい朝日が昇るのは見られない。
でも僕の記憶の中には涙で見た赤い陽がはっきりと残っている。
いろいろなことを考えて、悩んで、
そして、たまには喜んで歩いた道だ。

僕はこの家を出て行く。
スプリングスティーンの曲のように
持っていけるものは持って行き、
持てないものは、ここに置いていく、
苦しみと楽しさが同居していたこの家に。
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