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石ころの原理

僕の北海道浦河べてるの家での生活は昨年10月に初めて見学に来てから1年になる。
浦河での1年間、ここでいろいろあった。でも僕はここに居る。
やっと最近楽に居られるように成って来た。
きっかけは古参メンバーとの怒鳴り合いだった。
僕もそして彼もダメージを負った。
そしてお互いに歩み寄った。
ドラマみたいな展開だけどそう成った。

僕の学ぶ当事者研究に「安心して絶望できる人生」という本がある。
そこに載っている「石ころの原理」
初めはみんなごつごつがりがりしたお互いを傷つける岩なのだけど、一緒に川を流れて行くうちにぶつかり合いこすれ合いながら学んで行く。
そして海に出るころにはそれぞれ丸くなってなめらかな人間へと成長して行く。そんな石ころの原理。
僕にはそういうぶつかり合いの経験が足りなかった。
高校生で病気に成ってしまい必要な体験をして来なかった。
そんな足りなかった経験を僕はここ浦河で経験させてもらっているのだと思う。
僕は来月で59才に成る。60才手前の悪あがきかもしれない。
でも僕の好きなロック・ミュージシャンのブルース・スプリングスティーンの歌の歌詞に
「俺はもう遅いと分かっている。でももしかしたら俺たち走れば間に合うかもしれない」
というのがある。僕も60才手前で何とかつかめるかもしれないと思っている。
今までの僕の人生もいろいろあったようななかったようなだけど。
僕がここ浦河に来たのもやっと意味が出て来たように思っています。
いろいろな人に良かったことも悪かったことも含めて感謝です。
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