今日が一番素敵

丁寧な暮らしを心がけながら、日々、折々のの心模様を素直に語ります。
今が一番素敵との思いを込めて。

続  R君と二人だけの旅行

2019-04-13 06:36:32 | 

流れる車窓の景色に目を向けたり、R君とおしゃべりしたり、読書をしたり、と気ままに過ごす内に、いよいよ広島駅到着の時間に。

降車の準備を始めると、R君が

「まだ時間は十分あるよ」

と。

またまたの私です。

 

娘時代は、家族の中でも一番暢気で、悠然と構えているほうでした。

今のR君のように。

でも年を重ねた今、自分に自信が持てなくなり、このようなせっかちに。

早めに行えば、失敗が少なくなるといった思いからです。

 

駅について最初に向かったのは、ホテルの和食処。

数日前に、シェラトンホテルの「雅庭」のお昼会席を予約しておきました。

前もってR君に好みを訊いたところ、和食がいいとのこと。

若いのに、意外な返事でしたが、私は嬉しい限りです。

 

 

 

混んでいて、カウンター席しか取れませんでしたが、前面は総ガラスになっていて、とても見晴らしがよく、心地よい空間でした。

この時に、私はお祝儀袋に収めた大学進学のお祝い金を手渡しました。

未亡人の私にしては、精一杯の奮発。

R君は、ちょっと驚きの表情。

でも、とても嬉しそうでした。

「有意義に使用してね」と言うと、大きく頷いたR君です。

 

   

 

新幹線を降りてからのR君のエスコートの、なんと行き届いたこと。

本当に心優しいR君。

ママのことをとても尊敬しているのが、言葉の端々から伺えます。

「優しい人」と言いますが、R君の優しさはママ以上。

荷物はすべて持ってくれる気配り。

遠慮したのだけれど、「いいよ、いいよ」と言って。

お陰で、私は実に身軽な状態で、終始行動させてもらいました。

 

お寺につき、夫のお墓の前に二人で佇みました。

夫が、どんなに喜んでいるだろうと思うと、感極まってしまった私です。

その後、R君が率先して、お墓を隅々まで磨いてくれました。

そんな姿に、いよいよ大学生になるR君の成長を思わないではいられなかった私です。

 

 

日帰りのため、お彼岸法要に参列する時間的余裕はありません。

お玄関先でご挨拶のみして、お寺を去る予定にしていましたが、チャイムを押してもどなたも出ていらっしゃらなくて。

やむを得ず、すぐ退席するつもりで、法要が営まれている本堂に二人で入りました。

 

横浜から来た、というとたいそう驚かれ、名前を名乗ると、受付のおじいさんが、またびっくりされた表情に。

「~さんのご身内ですか」

と。

三十数年前に亡くなった義父は、このお寺さんのかかりつけ医をしていました。

恐らくそのために、割とご存知の方が多いのかもしれません。

お布施を私は手渡し、ご住職様にもご挨拶をして、30分位で本堂を後にしました。

 

R君が手を合わせて佇む時間の長いこと。
おじいちゃまにどんな言葉をかけたのでしょう。

 

新幹線の乗車時間は、五時過ぎです。

まだしばらく時間があります。

お土産を数点と駅弁も買い、カフェで一服。

新幹線に乗車しました。

 

R君のお陰でいつもと違い、安心して事をスムーズに運ぶことができました。

とても頼もしく感じたR君。

 

年を重ね、次第に自信がなくなりつつある私ですが、R君が私に感じた思いは、

「おばあちゃんは、元気だよ。頭もしっかりしている」

でした。

お世辞でも嬉しくて、認知症はまだ恐れる必要はないのかもしれない、と自分の元気を再認識させてもらえました。

R君の温かな励ましの言葉にも感謝です。

 

新幹線を降りると、ホームは同じながら逆方向の電車。

電車を待っている間も、R君が、幾度も幾度も手を振ってくれ、その優しさが切なくなってしまうほどでした。

 

R君、素敵な思い出を本当にありがとう。

 

 

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ありがとうございました。

 

  

花のように泉のように 

 

 

 

 

 

 


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