こういうゴミ箱の口に引っ掛かってる片手袋って味わい深いんですよね。
①片手袋を拾った人が、思わず拾ってしまったものの適当な置き場所が見つからず困る
②かといって一度拾ったものを再び路上に捨てるのは良心が咎める
③「そうだ!せめてゴミ箱に捨てよう!」
④ところがいざゴミ箱に捨てようとしたら、落とした人の事を考えるとやはり忍びなくなってしまい、ゴミ箱の口に置く事にする
というような心の動きが見て取れませんか?
その意味でこのタイプの片手袋は、「片手袋が生まれた背景にある人間の行動や心理を想像する」、という片手袋観察の醍醐味を分かりやすく提示していると思います。
まあ、たまにこのように本当に捨てられてしまった片手袋もあるんですけどね…。
こちらの用意した安いストーリーに必ずしも収まらない。それはそれで片手袋の面白さなんですが。
僕は片手袋研究を何年も重ねた末に、片手袋の分類を確立しました。
勿論この分類は発展途上なので、ここに新たに加わえたい片手袋がありますし、今までの分類に関しても訂正を加えたい箇所が幾つか出てきてしまっています。
いずれ大幅に手直しをしますが、訂正や再考を迫られている最も大きな分類について今回は書きます。
それは“放置型植え込み&花壇系片手袋”です。
今まで出会った植え込みや花壇にある片手袋は、圧倒的にマンション前の植え込みばかりだったので、僕は「上の階の洗濯物が落ちたのだろう」と考えていたのです。だから“放置型”に分類していた訳です。
ところが先日ご紹介したこれや、
を見ると、その考えは誤りであったと思うのです。明らかに片手袋を拾った人が目立つように置いてますもんね。つまり“介入型”なんです。
実際ジョギングが趣味の知り合いに聞いた所、その方は皇居の周りを走っていて他のランナーの片手袋を見付けると、分かりやすいよう植え込みの上に置いておくのだそうです。
ただマンション前の植え込みの片手袋はやはり放置型だと思います。どうやら“植え込み&花壇系片手袋”は、放置型と介入型、両方の可能性があり得る、という事ですね。
まだまだ研究の完成には程遠いです。