河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

大学院入試

2011-11-27 | 大学
大学院の入試が始まった。
昨日も通学制大学院修士課程の入試が高梁で行われた。

私は研究科長として通学制、通信制および今年から始まった学部大学院一貫教育の特待生入試の全てに参加する義務がある。
さらに、入試が終わる度に理事長のヒアリングに対応し、入試委員会で報告し、さらに研究科委員会で報告・議決を取る必要がある。
これに入試問題の作問や受験志望者の事前問い合わせにも対応しなくてはならないから入試に費やすエネルギーは膨大である。

なぜこれほど入試に手間暇をかけなくてはならないかというのは、当たり前のことながら大学の経済的基盤のほとんどが入学者が納める授業料にあるからである。
学部入学者が減少している現状では、大学院生の数も相対的に重要性を帯びてくる。

ところが、最近の不況によって大学院の志願者も減る傾向にある。
通常は大学院は親がかりというのはめずらしいので、授業料を賄えるほど豊かな社会人大学院生が減っていると言うことである。
奨学金を充実させて経済的負担を軽減すれば良いのであるが、学生数の減少している大学にはその体力がない。
ジレンマに陥っているのである。

このジレンマの解決方法はシンプルである。
学部においては卒業後就職に有利な資格や技術を保証することであり、大学院ではステップアップにつながる学位を保証することである。

「どうやったらダイエットに成功しますか。」
という質問の答えは簡単で、
「必要とされるカロリーを下回る食事を続けなさい。」
ということになるのだが、こんなシンプルな解決法が分かっていても実際に成功する人は少ない。

それと同じように、大学改革も原則はシンプルなのだが、実現は非常に困難である。
何でもそうだが、人の活動にも物理学と同じで「慣性の法則」が働いているので、そんなに簡単に変えることができないのである。

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第2回高梁市老人クラブ健康教室

2011-11-24 | 保健福祉研究所
第2回高梁市老人クラブ健康教室

今回は本学卒業生で保健福祉研究所準研究員の船江順子さんにピラティス運動指導を行ってもらいました。
最後には船江さんの模範演技もありました。

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OUSフォーラム2011

2011-11-22 | 研究・講演
OUSフォーラムとは下記のように説明されている。
本学は岡山理科大学の関連校であるので、毎年演題を出している。

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岡山理科大学は2001年より OUSフォーラムを開催し今年 で11回目となります。岡山理科大学、関連大学の研究者が研究成果やシーズを紹介します。 研究者が直接、産業界や地域の方々と直接対話をします。また、発表会に先立ち有識者を招いて講演会を行います。
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今年我々が発表した演題は下記のものである。産学連携が趣旨であるので、ダイヤ工業との共同研究を発表した。

足関節の安定性向上を目的としたD-line Ankle の提案
井上茂樹 ,酒井 孝文,飯塚 智之,門脇 章人,河村 顕治

足関節はスポーツ活動中における傷害の発生頻度が高い部位であり、その中でも足関節内反捻挫は最もよく起こる代表的な急性外傷である。足関節捻挫受傷後は観血的・保存的治療の有無に関わらず、約 10 % の者において足関節に不安定性が残存するとも報告されている。D-line Ankle は、足関節の不安定性に対して機能的・機械的の両面からアプローチすることを目的とした、足首に巻きつけるだけの画期的なサポーターである。



他の発表演題を見て回ったが、少し気になる発表があった。

それは岡山理科大学シミュレーション科学専攻 自然科学研究所の直島好伸教授、矢城陽一朗准教授らが発表された演題で、下記のものである。

大規模生体分子科学計算による酵素の反応解析や選択性予測への挑戦

大規模量子化学計算によるエイズ治療薬の効能や副作用の評価への挑戦

生体分子科学計算とか量子化学計算とか耳慣れない言葉だが、矢城准教授にお話を伺ったところ、医薬品の開発などに用いられる最先端の技術で、最近話題のスーパーコンピューター「京」にもそのソフトが搭載されるのだとか。
この技術は加納先生が発見した新たな遺伝子の応用に生かせそうに感じた。
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岡山大学医学部で講義

2011-11-22 | 大学
年に一度の母校での講義である。
私は医学部の近くに住んでいるので、朝一番の講義にもかかわらずゆったりと出校できた。
毎日こうだと体が楽なのにと思うが贅沢は言っておられない。

講義は「運動機能学」で、おそらく医学部の学生が運動学を学ぶのは私のこの一コマだけだろうと思う。
どの科の医師になっても遭遇するであろう、膝痛や腰痛のトピックに絡めて講義を行った。
今年は例年よりも出席率が良いのではないかと思った。
整形外科は全講義が出席チェックをしていないので、これは大したことである。
今年の学部2年生はまじめなのだろう。

今回の講義には飛び入りがあった。
病理学の市村浩一先生が、私の講義を聴きに来てくれたのである。
市村先生からは別件で相談があり、ちょうど医学部に講義に行きますと返事を出しておいたところ、わざわざ講義を聴きに来て下さったのである。
講義終了後、学食に場所を移してしばしお話をした。
学食も、私が学生だった頃とはずいぶん変わって、カフェテリア風になっていた。
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産業医研修会

2011-11-17 | 医学・医療
大学での仕事の後、夜、岡山労災病院で産業医研修会に参加した。

5年間で20単位の単位をそろえないと資格更新ができないという状況で、今年が最後の1年で4月には単位は全く取っていなかった。
もう産業医の資格は諦めようと思っていたのだが、新学長から産業医の資格は必要だと言われ慌てて研修会に参加し始めたのだった。

昔もそんなことがあったが、最近は半端でなく忙しいので、夜、研修会に参加するのでも大変である。
それでも、コツコツと参加して、今日でやっと20単位そろえることができた。

こんな状況で参加した産業医研修会であったが、最近メンタルヘルスが大変な問題になっていることはよく理解できた。
前回の資格更新時にはアスベストによる肺がんの問題が注目されていたように記憶しているが、今回は毎回毎回メンタルヘルスの研修ばかりであった。

しかし、自分自身もいつ鬱病になってもおかしくないと思えるようなストレスに日々さらされているので、今年参加した研修会はよい機会であったと思う。
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スクーリング3日目

2011-11-13 | 保健科学研究科
午前中は通信制大学院保健科学研究科理学療法学専攻の第1次修士論文発表会。

午後からは通信制大学院保健科学研究科作業療法学専攻の第1次修士論文発表会。

どの発表も力の入ったすばらしい発表であった。
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メンタルヘルス集中研修

2011-11-12 | 医学・医療
通信制スクーリングの真っ最中だが、産業医資格更新のためメンタルヘルス集中研修に夜7時過ぎまで参加した。
メンタルヘルスのためには休養が一番大事なのだが、休日も夜もこんな風に過ごしていると自分自身がおかしくなりそうでちょっと不安になる。

明日はスクーリングで2年次生の修士論文第一次発表会が行われる。

体調管理のために高梁駅から大学まで歩くつもりだ。
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通信制大学院スクーリング

2011-11-11 | 保健科学研究科
本日から3日間、通信制大学院のスクーリング。

仕事をしながら研究をしている院生が大学に集まってくる。
意外と切羽詰まっている分だけ、通学制の院生よりもしっかりした研究計画を立ててくる人が多い。
時間よりもやる気と言うことか。
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卒論発表会

2011-11-10 | 大学
今日は4年生の卒論発表会が行われた。
毎年のことながら、臨床実習や卒業試験が行われる忙しい中で、よくぞここまでまとめ上げたものだと感心する。
若さが持つパワーだと思う。

年末までに卒論を書き上げなければならないが、大丈夫だろうと思う。
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中国からの来客、九州からの通信制大学院受験志願者

2011-11-08 | 大学
今日は中国からのお客様と、九州から通信制大学院を受験したいという方2名との訪問があった。

九州から来られた受験志願者の2人は車で5時間もかけて来たとのことで、岡山駅前キャンパスで面談を行ったが、帰りが少し心配であった。

その後、深夜に無事帰ったとのメールが届いた。

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Steave Jobs I・II

2011-11-05 | Private
ウオルター・アイザックソンの書いたSteave Jobs I・IIを読み終えた。
リハ学会の出張前から読み始めて、新幹線の行き帰りではずっと読んでいた。

淡々とした控えめな記述が好ましい。

私は昔は熱狂的なMacユーザーだったのだが、今はiPodもiPhoneもiPadもも持っていない。
スティーブジョブズが亡くなる前の出来事も、この本を読むまでは知らなかった。

この本を読んで、初めてMacを使い始めた頃の感動がよみがえってきた。

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卒論指導

2011-11-04 | 大学
4年生の卒論発表会が来週の木曜日に行われるため、本日発表のためのスライドの打ち合わせを行った。

さらに、発表内容を来年の全国学会に登録した。

今日は深夜までかかると覚悟していたが、ゼミ生が優秀で、事前にかなり完成させていたので早々と作業は終了した。
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リハ学会2日目

2011-11-03 | 研究・講演
本日は午前中の特別講演から参加した。

二関節筋と運動制御
京都大学 熊本水頼名誉教授

熊本先生の二関節筋の論文は10年以上前から参考にさせてもらっており、講演も2回目であった。
今回少しショックだったのは、「理学療法士の国家試験問題の力学の出題は間違った問題を出し続けているのでけしからん。二関節筋を考慮した正しい出題をすべきだ。」というコメントであった。
今の学生にとってただでさえ難しい力学の問題に、二関節筋の実効理論を加えたら果たしてどれだけの学生がついてこられるだろうか。


学会の最後に下記発表を行った。
最近は発表の度に動画で失敗を重ねているので、今回は写真を貼り付けただけのシンプルなスライドにした。
発表は何のトラブルもなく終了した。

PC12m3細胞を指標とした温熱と電気刺激併用による疼痛改善のための神経再生の研究
河村顕治
【目的】神経再生の研究に用いられているラットの副腎髄質褐色細胞腫由来のPC12細胞から古典的MAP キナーゼ(ERK)経路に作用する神経成長因子には反応しないが、p38MAP キナーゼ経路に働く薬剤や物理刺激で細胞死ではなく神経分化を起こすMAP キナーゼ経路に変異をきたしたPC12m3細胞を開発した。この細胞を利用して温熱と電気刺激の神経細胞に対する併用効果を研究する。
【対象及び方法】温熱刺激処理は恒温槽を用い40~44℃で加温することで行った。電気刺激処理は電気測定装置Nicolet Viking IV (Nicolet Biomedical Inc., USA)を用い10~100 mAで行った。温熱と電気刺激それぞれ単独で刺激した後、温熱と電気刺激併用による刺激を加えた。物理的刺激を施した細胞は7日間培養後神経突起形成を測定した。
【結果】温熱刺激については44℃で10分間の刺激が最も有効であり、電気刺激条件に関しては、100mAで30分通電したものが最も神経突起形成が良好であった。温熱と電気刺激併用では40℃で15分通電するという条件でも100mA以下の弱い電気刺激で良好な神経突起形成が認められた。
【考察】温熱と電気刺激それぞれ単独で刺激した結果を人体に応用するとそれぞれが過大な負荷で苦痛を生じるものである。44℃で10分加温というのは熱すぎるし、100mAで30分通電というのも痛くて耐えがたい。しかし温熱と電気刺激併用では100mA以下の電流を40℃で15分通電すればよいので実施可能である。
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第48回日本リハ学会学術集会

2011-11-02 | 研究・講演
朝一番から参加した。

会長講演
物性・構造の“Manufacturing”―人体の組織改変を人為的に起こす
     国立障害者リハビリテーションセンター病院 赤居 正美

impairmentレベルでのリハ治療を目指すという内容で、最近の私の研究テーマに通じるところがあり、興味深く聴かせて頂いた。

昼休みは関連器機委員会に参加


午後のパネルディスカッション 1 に参加した。
運動解析の新技法
1. Point Cluster 法による膝運動の 3 次元解析
....................................慶應義塾大学医学部運動器生体工学寄附講座 名倉 武雄
2. Model-based image-matching technique を用いた動作解析
........................東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科軟骨再生学 古賀 英之
3. リアルタイム伝送技術を用いたキャラクター表示システムの開発
.......................................神奈川工科大学情報学部情報メディア学科 小島 一成
4. リハビリテーションの治療体系に影響を及ぼす骨関節動態の解明
.................................大阪大学医学部附属病院リハビリテーション部 菅本 一臣
指定発言
................................................慶應義塾大学医学部運動器生体工学 桐山 善守

古賀先生の研究は実際にACLが切れる瞬間のビデオをPoserのモデルにマッチングさせて解析したというもので、確か昨年の臨床バイオメカニクス学会でも同じ内容を聞いたような気がする。
興味深かったのだが、日が経つと忘れてしまい、また新鮮に感じた。

(覚え書き)
ACL損傷は従来膝関節外反外旋で起こるのが一般的と言われていたが、受傷時のビデオでは損傷時は膝関節外反内旋である。
受傷は足部着地から40ms以内で起こっている。
受傷後、膝関節は外旋する。
膝関節屈曲外反により外側にストレスがかかり、その影響で内旋と脛骨の前方引き出しが起こる。
内旋はスクリューホームとも解釈できる。

ACLが断裂すると膝屈曲時に正常に内旋が起こらなくなる。


夜は岡大の関係者で懇親会。
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本日より幕張へ出張

2011-11-01 | 研究・講演
震災のため本来なら6月に行われるはずだった日本リハビリテーション医学会学術集会が明日から幕張メッセで開催される。
今回は科研費で行っている研究の成果を発表する予定である。
最近は出張もままならない状況なので、新しい情報をしっかりと仕入れてくるつもりだ。
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