河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

第118回医師国家試験

2024-02-05 | 医学・医療
2月3,4日に第118回医師国家試験が行われた。

現在医師国家試験は一般臨床問題300点と必修問題200点で構成されている。

必修問題はその名前の通り、医師になるには必須の問題であり80%以上の正答率が求められる。

一般臨床問題は医学生の学習方法がiPadを使ったりして年々効率的になっており、昨年の合格ラインは75%だったそうだ。

今年はこれがさらに上がって77〜78%くらいが最低ラインになるのではないかとネットでは予想されている。

医師国家試験の恐ろしいのは、合格するためには相対評価で上位90%に入らなければならないということである。

受験生全員が医師か無職かという切羽詰まった状況で必死に勉強している中で、下位10%は問答無用で落とされてしまうのである。

この仕組みでは、年を追うごとに合格するのが難しくなるのは間違いない。

私が医師国家試験を受験したのは1985年のことで40年近く昔のことである。

その頃は今に比べて医学知識もずっと少なかったし、絶対評価で60%くらいあれば合格していたと思う。

私は75%程度の成績だったように記憶しているが、今の医師国家試験では確実に不合格である。

今は医師を目指すのは本当に険しい道のりとなっている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

西田圭一郎先生教授就任記念祝賀会

2024-01-07 | 医学・医療
岡大整形同門の西田圭一郎先生が、岡山大学病院運動器疼痛センター教授に就任し、記念祝賀会がANAクラウンプラザホテル岡山で行われた。

普段の同門会以上に人が集まり、盛大な会であった。

普段はなかなか会えない同期の先生も、これを言い訳に東京から帰省して出席したりして賑やかな楽しい会となった。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ダビンチ」の主要特許が切れていた

2022-10-14 | 医学・医療
東工大と東京医科歯科大の統合のニュースを聞いたとき、私が反射的に思ったのが手術用ロボットの開発であった。

今朝の日経では「AIで自動手術」という見出しで、人工知能(AI)が熟練医師の手術を請け負う日が近づくとの記事が掲載されていた。

米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームがロボットによる全自動手術を1月に論文で報告したとのことである。

世界中で、手術用ロボットの開発が進んでいる。

この背景にあるのが手術支援ロボの代名詞として君臨してきた米インテュイティブサージカルの「ダビンチ」に関わる主要特許が切れたことがあるとのことである。

東工大と東京医科歯科大が統合してできる新大学で、是非次世代の手術用ロボットを開発して欲しい。


以下日経より引用

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ダビンチは2000年に米食品医薬品局(FDA)の承認を受けた。
米国の国防高等研究計画局(DARPA)が戦時の遠隔手術に向けて取り組んだ研究開発の成果を引き継ぎ、いち早くロボット手術を世界で普及させた。
現在までに世界約70カ国で約7千台が医療現場で使われ、手術の範囲は子宮や卵巣などの婦人科がんや胃や大腸などの消化器がんなど約70術式に及ぶ。
合計で1千万症例以上をこなしてきた。
日本では12年に前立腺がんの摘出手術で国の保険の対象になり、その後、食道や胃、直腸などの消化器がんや子宮などの婦人科がんに広がり500台以上が導入された。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初期変形性膝関節症に対する治療

2022-09-01 | 医学・医療
表題のWeb Seminarを受講した。

学会以外でWeb Seminarを受講することはめったにないが、私は臨床では変形性膝関節症の患者さんを診ることが多いので、最新の知見を知りたくて受講を申し込んだ。

Orthopedics Web Seminar
初期変形性膝関節症に対する治療

演者
古賀 英之 先生(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 運動器外科学分野 教授)

近年の健康寿命延伸への取り組みによる中高年スポーツ愛好家の増加に伴い、中高年における半月板損傷が増加している。
その特徴として、変性を基盤としていること、内反アラインメントを伴う内側半月板損傷が多いこと、半月板損傷や逸脱がOAを惹起することなどが挙げられる。
このような中高年の初期 OAに対する治療戦略として、関節温存術としての膝周囲骨切り術(AKO)による良好な短期成績が報告されている。
一方、従来高位脛骨骨切り術(HTO)で推奨されている外反位へのアラインメント矯正は外側コンパートメントのOAの悪化、コスメティックな問題、スポーツパフォーマンスへの影響、joint line obliquityによる関節軟骨へのshear stressの増大、患者立脚型評価の低下、骨癒合の遅延、膝蓋大腿関節軟骨の変性などの問題が生じうる。
我々は初期OAに対する治療戦略として、長期成績の向上及び上記弊害の減少を期待し,中間アラインメントを目指したAKOによりアラインメントを整えることにより膝関節の荷重環境を適正化した上で、可能な限り半月板機能を温存することにより膝関節機能を温存することを試みている。


視聴した感想

膝周囲骨切り術(AKO)と同時に逸脱半月板に対する鏡視下centralization法を行うというのは、バイオメカニクス的観点からも非常に優れた手術だと思われる。

鏡視下centralization法とは逸脱した半月板をアンカーを用いて内方化させる方法であり、もともと肩の手術で使われていたアンカーを膝に応用したテクニックである。

中高年者の急性期の半月板損傷が疑われる症例ではX-pでは膝屈曲位で後方から撮影するRosenberg 法で関節裂隙の狭小化を確認すべきで、可能ならMRI検査も行い、逸脱半月板が認められれば、膝周囲骨切り術+鏡視下centralization法も検討すべきか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医師が家族感染で病院に隔離

2022-08-26 | 医学・医療
新型コロナは病院の負担を減らすため、全数把握をやめる方向へと舵を切り始めた。

パンデミック開始から2年半が経過したが、ますます混沌とした状況が続く。

今朝、非常勤先の病院に着くと、常勤の整形外科の先輩医師が、

「息子が新型コロナに感染して、私は病院に隔離中なんです。」

とのことであった。

事情を詳しく聞くと、広島に住んでいる息子さんが体調不良で、岡山に帰ってきて病院で検査を受けたところ陽性であった。

そのまま、実家で自宅療養となり、未接触の父親は病院に留まることになったのだとか。

病院も、夜間何かあれば対応してもらえるので助かると思うが、10日間も病院に留まったら疲労で倒れてしまうのではないかと心配だ。



世界保健機関(WHO)は昨日、今年に入ってから新型コロナウイルスで死亡した人が世界で100万人に達したと発表した。

テドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は、「死を防ぐために必要なあらゆる手段があるにもかかわらず、今年だけで100万人が新型コロナウイルスで死亡している。これで私たちが同ウイルスと共存することを学んでいるとは言えない」と指摘したとのことである。

日本の感染者数が世界一の状況が続いているが、専門家は誰も今の状況を予想できなかった。

これからもまだまだ混乱が続くのだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

休日当番医の苦労

2022-08-21 | 医学・医療
新型コロナの感染拡大が続いている。

医療機関の感染者報告の負担が問題になっているが、今回8月14日(日)に休日当番医を担った病院スタッフに直接お話を伺った。

その病院は高齢ハイリスクの入院患者がほとんどであるため、発熱外来は設けていない病院である。

休日当番医の担当時間は午前9時から午後6時までである。

発熱患者は事前に電話で申し込んで受診することになるが、1日で30人ほどの受診があったそうだ。

電話で受付をして、院内にウイルスを持ち込まないために病院の駐車場で車に乗ったまま診察し、抗原検査を実施し、陽性ならカロナールなどの処方を行う。

20人ほどが陽性で、ほとんどが喉の痛みが主症状で、こんなに元気そうな人が感染者なのかと不気味さを感じたそうだ。

病院スタッフは真夏の猛暑の中で、ガウンをまといN95マスクをつけて屋外で対応するのだが、ガウンもN95マスクもすぐに汗でびちゃびちゃになるため1日で4回交換が必要だったとのこと。

体重は激しい人は2kgほど減少したとのことで、感染リスクと脱水による熱射病のリスクがかなり高い。

ところが、この病院の勤務は休日当番日に出勤しても、シフト制で通常出勤の扱いのため、何ら特別手当はないのだそうだ。

これまで、社会のためと義務感で頑張ってきたが、先の見えない状況に、心が折れそうになるとのことだった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岡山県新型コロナ4,000人超

2022-08-18 | 医学・医療
恐れていたように、お盆休みが終わると同時に感染者が増えてきた。

岡山県で新規感染者が4,000人を超えるなんて、少し前までは考えられなかった。

昨年の今頃は岡山で200人以上の感染者が発生したと大騒ぎしていたのである。

新型コロナ感染症も3度目の夏となり、いつまでも自粛できないのは理解できるが、オミクロンは感染力が強く、人が移動すればそれに伴って感染者は増えていく。

個人的にはできる限り自粛生活を心がけているが、学童期の子どものいる家庭ではそうは行かないだろう。

感染予防を心がけつつ社会生活も維持して、最後には従来型とオミクロン型の両方に対応する「2価ワクチン」に期待するしかないのかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イギリスでモデルナ製オミクロン型対応ワクチンを承認

2022-08-16 | 医学・医療
従来型とオミクロン型の両方に対応する「2価ワクチン」が承認されるのは世界初だとのこと。

最終的には変異を繰り返す新型コロナに対しては、インフルエンザワクチンと同様、毎年ワクチンを接種し続けるしかないということか。

おそらく私が5回目に打つワクチンはこのワクチンになりそうだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新型コロナ第7波で疲弊する病院

2022-08-15 | 医学・医療
本日は8月15日で、お盆で帰省している人も多いと思う。

新型コロナ第7波はやっとピークアウトしそうなタイミングでのお盆休みで、日本中の移動が増えて、今後の感染増が不安な状況である。

今朝、BSニュースを見ていたら、フランスでは観光客が平年並みに戻ってきていると言うことで、誰もマスクをしていない様子だった。

日本でも新型コロナを2類から外すという議論が高まっている。

一方、医療現場を見ると、過去の重症化するデルタ型の時よりも現在の軽症化したオミクロンの方が大変だという意見が多数派である。

とにかく感染力が半端ではない。

看護師がバタバタと感染して出勤できなくなっている。

また、軽症化しているとはいえ、これだけ数が増えると重症化して亡くなる人も出るわけであり、決してただの風邪というようなものではない。

現場で新型コロナの患者さんを見ている医師に話を聴くと、様態が急変することが結構あるのだそうだ。

看護師からの連絡を受けて、医局から病室に駆けつけたときには既に手遅れというようなこともあるらしい。

発熱の救急対応をしていたら、対応した看護師全員が感染してしまったこともあったそうだ。

この時は医師だけがN95マスクをしていて無事だった。

それ以来、救急対応の時はN95マスクをスタッフ全員がつけるようにしたとのことである。

お盆休みで日本全体お休みモードだが、医療現場の格闘はまだまだ続いている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岡大整形外科後輩の石川聡先生が院長就任

2022-07-25 | 医学・医療
函館に住む石川聡先生から、院長就任の挨拶状が自宅に届いた。

石川先生は岡大整形外科の後輩で、一時期一緒に臨床や研究をしていた。

事情があって函館の病院に勤務するようになったが、吉備国際大学理学療法学科の実習病院も引き受けてくれていた。

日頃から私にはいろいろと気を遣ってくれて、とても頼りになる先生である。

院長に就任したのは市立函館恵山病院で、海の幸に恵まれた地域にあるらしい。

コロナが落ち着いてきて、私に時間的ゆとりができたら、函館にはまた一度訪れたいと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

令和4年度 高梁市医療計画検討委員会

2022-06-27 | 医学・医療
令和4年度 高梁市医療計画検討委員会が高梁市役所3階大会議室で開催され出席した。

私は高梁市医療計画検討委員会の会長になっている。

この会には、高梁市内の病院長が全員参加しているが、今回高梁市国民健康保険成羽病院院長が交代となり、真壁幹夫新院長が参加された。

実は真壁先生は、私の岡大医学部時代の同級生である。

久しぶりに高梁市医療計画検討委員会で再会した。

不思議な縁もあるものである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4回目ワクチン接種

2022-06-24 | 医学・医療
新型コロナワクチンの4回目接種を受けた。

これまでの3回はファイザーワクチンだったが、4回目はモデルナワクチンになった。

モデルナワクチンは医療系の学生が受けていて、中にはひどい肩の痛みや高熱を訴えるのを見てきたので少し不安があった。

しかし、4回目のモデルナワクチン接種は、1回目、2回目で使用する量の半分だとのことで副反応はそれほど心配しなくても良いのかもしれない。

昼前に接種を受けて、現在午後10時だが、今のところ発熱はしていない。

接種部位は抑えると鈍い痛みを感じるが、これはこれまでのファイザーワクチンを接種した時とあまり変わらない。

明日も学会に参加するのだが、何とか無事に過ごせそうだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高梁市医療機関連携推進部会

2022-02-14 | 医学・医療
高梁市が設けている高梁市医療計画検討委員会の中に設置されている高梁市医療機関連携推進部会が本日行われた。

通常は、高梁市内の病院院長が全員参加するため、会議は高梁市役所で午後7時から行われる。

しかし、今回もオミクロン株の流行のため、Zoomによるオンライン会議となった。

とても重要な会議なので、私はオンラインでも大学の学長室から参加していたのだが、自宅のパソコンでも安定してZoom会議に参加できることが経験上分かってきたので、今回は自宅で参加した。

高梁市医療機関連携推進部会というくらいだから、関係者が全員集まって、膝を交えて語り合うのが本来あるべき姿だとは思う。

しかし、Zoomで参加者全員が顔を出して話し合うのも意外と悪くない。

私にとっては高梁で参加して会議終了後、深夜に自宅に帰るのは結構きついので、オンライン会議も結構いいと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワクチン3回目接種副反応

2022-01-08 | 医学・医療
昨日、ほぼ正午にワクチンを接種した。

一夜明けての副反応の自己観察。

左上腕のワクチン接種部の筋肉痛は昨日夕方から出現し始めたが、腕を動かさなくても違和感を感じる程度で特に支障はない。
1回目、2回目の時は腕を動かしたり接種部位を押さえると痛みを感じる程度だったので、3回目は筋肉痛はやや強いかもしれない。

発熱なし。

倦怠感なし。

結論的は副反応はあまり大したことはなかった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新型コロナワクチン3回目接種

2022-01-07 | 医学・医療
本日、医療従事者として新型コロナワクチンの3回目接種を受けた。

2回目の接種を受けてほぼ8ヶ月が経過している。

これまでの経験もあり、心理的にも抵抗はなく、注射の痛みも全く感じなかった。

副反応はこれから経過を観察する。



さて、沖縄県で特に猛威を振るうオミクロン株だが、今日のニュースでは沖縄県内の医療現場を担う医師や看護師ら220人が新型コロナウイルスの感染者や濃厚接触者になり、勤務を外れる事態となっている。

WHOの臨床医療担当トップ、ジャネット・ディアス氏によると、初期の研究は、オミクロン株感染に絡む入院リスクはデルタ株に比べ低く、若年層を中心に重症化リスクは低い可能性があることを示している。

しかし、いくら重症化しないと言っても、感染が判明すれば法律に基づき隔離されるわけで、医療従事者などエッセンシャルワーカーが一定期間仕事を離れると言うことは非常に大きな問題となる。


私自身もそうだが、緊張感を持って感染予防にこれまで以上気をつけていきたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする