かずの里山ハイク

山や花、日常の出来事などの気まぐれブログ

規制と保護

2006年07月20日 | 山歩き
先日の中国新聞に「頂上裸地化進む 深入山 守れ」という記事が掲載されていた。
深入山は江戸時代放牧地、採草地として使われ、広々とした草地が生まれたという。
1969年西中国国定公園に指定され、毎年4月には山焼きがあり、地元の高齢者たちが
登山道の草刈などをして大事に守ってきた。

ところが登山者の踏みつけなどによって山頂では裸地が広がり、土砂の流出が進んでいる。
頂上に立つと三角点周囲の約50平方メートルは草がなく土がむきだしのまま。
雨で土砂が流れるため幅1m、長さ10mの溝が南側斜面に出来ていた。
地元自治会では流出を防ぐには全体を石で敷き詰めそれを3段ぐらい積む必要があるという。
これ以上の崩壊を防ごうと、南登山口に石を入れたがごを置き、1個でも2個でも山頂に
持ち上げるよう看板を設置し、協力を呼びかけている。

これから深入山に登る方は可能な限り協力しましょう。現在の所、登山規制もありませんが
楽しむためにわずかながらの義務も果たせるようになればいいと思う。

話は変わるがニュージーランドの国立公園の山を歩く時は、その山域全体での総人員規制
を行っているらしい。だから10人以上の集団トレッキングは出来ないと聞く。
人が歩きすぎることによる荒れは入山規制意外に防ぎようがない気もする。

郷土の大海山においてもいたる所に石組みの跡が残る。これは40年前ぐらいまでマキを
燃料にしていた時、はげ山が多く土砂の流出(崩れ)防止のためと言われている。
先人も山を守るために大変な労苦をされていたことは容易に想像できる。
山を楽しむのも良いことだが、少しでも保護していく感覚も必要と感じる。

ある程度は歩かないと山道は藪に覆われやがて消失してしまうが、登山者が集中すると
土砂流出等も顕在化する。分散され適度に歩くのがいいのだろうが、そうもいかない
ようだ。うまくバランスがとれたらいいのだが・・・・。