
朝。
赤大根をスライスした。赤い線が入っていた。なんだかさらに千切りするのがためらわれた。
紅芯大根もスライスしてみた。ふたつの大根、それぞれに趣があった。薄く切られたそれぞれの、出てきた顔が面白くて並べてみたら、赤大根の線が椅子のように見えた。
野菜の持つ不思議な側面を見た気がした。
※※※
誰が座るのか
この冷たい椅子に
だのに
待ち時間は長いという
ただの冷たい椅子だというのに
触れば氷のように冷たくて
一瞬そこが南極のように思えるとか
それだのに
なぜ
人は並ぶのか
薄氷のような
真っ平らなこの椅子に
座る時間もそこそこに退散しなければならないというのに
冷たさも薄さも
座る人には関係のないものなのかもしれない
そこに立ち、並び、長い間待ち望んでいた自分がいたという
それだけが、それがあるだけで
いいのかもしれない
何かに乗せられて
並び待ち
その結果がなんとも拍子抜けな結果であっても
ただ待ち続けた自分、そこで考えあぐねた自分が
いとおしく思えたこと
それだけでもホッとする
※※※
なんという晴れ!
朝からずっと
こんな日も珍しい
ご褒美の日
なのに
どこにも出かけず
そして近所の土手を写しに行った
それがわたしの最高の時間
※※※


赤大根をスライスした。赤い線が入っていた。なんだかさらに千切りするのがためらわれた。
紅芯大根もスライスしてみた。ふたつの大根、それぞれに趣があった。薄く切られたそれぞれの、出てきた顔が面白くて並べてみたら、赤大根の線が椅子のように見えた。
野菜の持つ不思議な側面を見た気がした。
※※※
誰が座るのか
この冷たい椅子に
だのに
待ち時間は長いという
ただの冷たい椅子だというのに
触れば氷のように冷たくて
一瞬そこが南極のように思えるとか
それだのに
なぜ
人は並ぶのか
薄氷のような
真っ平らなこの椅子に
座る時間もそこそこに退散しなければならないというのに
冷たさも薄さも
座る人には関係のないものなのかもしれない
そこに立ち、並び、長い間待ち望んでいた自分がいたという
それだけが、それがあるだけで
いいのかもしれない
何かに乗せられて
並び待ち
その結果がなんとも拍子抜けな結果であっても
ただ待ち続けた自分、そこで考えあぐねた自分が
いとおしく思えたこと
それだけでもホッとする
※※※
なんという晴れ!
朝からずっと
こんな日も珍しい
ご褒美の日
なのに
どこにも出かけず
そして近所の土手を写しに行った
それがわたしの最高の時間
※※※


同じ雪野原なのに、こうまで心の軽重が違うのは何故なんだろう
至極当たり前の答えはわかっていても、雪国の人は口をつぐんで語らない
荒れた日なんかどうでもいいんさ、忘れることに慣れすぎたから
待ちに待った、温かな晴れわたる雪原がまぶしく、嬉しく、思わず笑みがこぼれる
こんな事をくり返しながら、遅い北国の春も確実にやってくる。
北国の冬は厳しいけど、厳しいからこそ来たるべき春がなんとも待ちかねた歓びに満ちあふれたものになる、なんだか人の生き様にも似たような。辛いことに遭遇した人ほど温かさを知ることが出来るという、生きていれば味わえるものはその人それぞれでまた素晴らしいものがあるのでしょうね。
画面で見ていると、ぜんぜん冷たそうには見えません。
色が、あたたかそうだからかな。。?
座ったら、ほっこりと夢見心地になれそうな気がします♪
好きなモノをじっくり見つめる、自分一人の時間に、座ってみたいな。。
1度目の時は積雪となりましたが、今回は、それほどではなく。しかしあちこちでスリップ事故が多発していたようです。
慣れないだけに、より慎重にならなくてはと思います。
自分ひとりの時間、好きなものに囲まれて、少しでもあったらその日一日が豊かな気持ちでいっぱいになれそうな気がします。
こちらでもスリップとかはあると思うのですが、昔スタッドレスタイヤが出来た辺りよりはずっと事故も少なくなった気がします。
雪道で飛ばしたり無理な運転は禁物だって、皆わかっているからでしょうね。
りこさんも気をつけてお過ごしくださいね。