居間の隅にはそれぞれが好きなものを置いている。
亡くなった弟が愛用していたカメラ。3脚を組み立てて乗せてみた。彼が高校のときから使っていたものだろう。古い大きな箱を開けたら、ところどころ白いカビがあって、綺麗に磨いた。父が愛用していた碁盤をそこに置いていたのだけど、今は母のベッド脇の棚の上に鎮座している。
その父の碁盤の後に収まったのが、弟愛用のカメラというわけだ。
カメラがそこにあるだけで、弟という存在の証があるようで、チラチラと目に入ると思い出がフラッシュバックする。彼が写した風景写真や植物、生き物、どれも優しさがあった。彼の性格そのものを写し取ったようなそんな感じの写真だったと思っている。
そして、そのカメラの隣には母の好きなぬいぐるみが鎮座している。といっても大きなテディベアはわたしのものなのだけど。これを見た母はたいそう気に入って、これまたわたしが持ってきた小さな椅子の上に置いている。最初は一体だけだったのが、もうふたつ増えた。これもわたしのところから持ってきたもの。孫が来たときにでも活躍するかなと残しておいたものだ。母はこのふたつも出してきて、三体が一緒に狭い椅子の上に収まるようにしている。
大きなテディベアの顔はソファの方を向いている。
「こうして置くと、この子がいつでも自分の方が見てくれている気がするからね」と目を細めて言った母。
そうなんだ・・・ちっとも知らなかったよ。
ただ、そこに置くだけじゃなかったんだね。
好きなものを置くってこんなに心地よいのかと居間を見ているとつくづく思うわたしだった。
あ、わたしの好きなものは後ろにある青い時計ね♪
お洒落なフローリングですね^_^
思い出の品もさらに映えて見えます。
昨年の8月に新築しました。
これは、杉板なんです。いい匂いがします。すごく気持ちいいですよ。傷つきやすいのが難点で子供がいるとちょっと大変ですが、素足で歩くとほんとに温かみのある床です。
今はこの床にして良かった!と思っています♪