昔、子供達に、
柔道で日本一に目指すことなんて、勉強で言えば東大に入りたいと言っているようなもの。
だから簡単に口には出来ないし、口に出すならば、全てをかけてしないと達成出来るはずがないんや!
なんてことをよく言ったもんです。
実際、東大に行くのと柔道で日本一になるのってどちらが難しいんでしょうか。
いずれにしろ、生まれた時から勉強が出来たり、柔道が強いわけがないので、大人の導きが必要だし、それに加えて本人達の覚悟、努力がないと見えてこないと思います。
で、そんな中、じゃ、全国や日本一を目指す者もいれば、そうでない者もいる。
そういう時はどうすればいいのか。
という質問をよく受けます。
これは本当に難しい。
分け隔てなく指導が出来れば理想なんでしょうけど、意識の違いや目標の違いがある中で、全員が足並みを揃えてとなると難しいのではないかと。
東大を目指す者とそうでない者の授業が同じかと言われると、決してそうではない。
塾でもレベルに合わせたクラスがあるだろうし、望んでいない者に勉強や指導を強要すること自体が苦しめてしまうことにもなる。
なので、ある程度のクラス分けも必要なんじゃないかと思う。
と答えていたような気がします。
それを区別だと捉えられることもあったけど、決して実力で区別していたことはないし、意識、目指すところのクラス分けはお互いに致し方ないと考えていた。
ルールが守れる守れないなんてことは論外だったけど、綺麗事だけでは目標は達成出来ないし、いざ、我が子の人生がかかっているのであれば尚更綺麗事なんて言っている時間はない。
一見足並みが揃っているような組織でも、実は足並みを揃える為に苦しんでいる場合もあり、薮蛇なって共倒れになっては目も当てられない。
実際、日本一を目指したクラスにいなかった子も、無理強いすることがなかったから中学や高校で柔道を続けている子もいるし、別の道に進んで頑張っている子もいますからね。
何も日本一を目指す方が優秀でそうでない方が劣っているという話ではない。
目指すところがそれぞれ違うだけ。
なので無理に足並みを揃える必要もないのかなと。
理想は理想。
現実は厳しいですからね。