【襖2枚分の大きな「親子鶏」や埴輪、民芸品を描いた作品など30点余】
奈良県生駒市壱分町にある古社・往馬(いこま)大社で、洋画家安部敬二郎さんの作品展「日本の鶏を描く」が開かれている。今年の干支「酉」にちなんで描いた鶏や遺跡から出土した鶏をかたどった埴輪の絵など油彩・水彩・アクリル画30点余を展示中。1月29日まで。
安部さんは1951年生まれで地元の生駒市在住。「日本の村を描く」「日本の干支」「日本の郷土人形」などをテーマに描き続け、全国各地で個展を開き各地で開いてきた。また大絵馬を社寺に奉納しており、往馬大社や枚岡神社(東大阪市)には鶏を描いた阿部さんの絵馬が今年年末まで拝殿などに飾られるという。
今回の「日本の鶏を描く」展に向け、安部さんは数十羽の鶏が放し飼いされている天理市の石上(いそのかみ)神社を訪ねてスケッチを重ねたという。出品作の中で最大の作品は1.8m四方の襖2枚分の大きさの「親子鶏」。今城塚古墳(大阪府高槻市)出土の鶏形埴輪や笹野彫(山形)、常石張子(広島)、砥部焼土鈴(愛媛)、古賀人形(長崎)など各地の民芸品を描いた作品も並ぶ。安部さんの干支展は東大阪市、京都府木津川市でも開催中で、今春には長野県野沢温泉村でも開く。