【北九州国際映画祭開催を記念し連携企画展】
門司港レトロ地区(北九州市門司区)の西側にある歴史的建造物「旧大連航路上屋」内の映画資料館「松永文庫」で、いま「北九州ロケ100選⋅映画資料展」が開かれている。北九州国際映画祭開催(11月1~3日)を記念した連携企画展。市内で撮影が行われた映画の中から100作品を選んでポスターなど所蔵資料を展示している。来年1月13日まで。
北九州市は「映画の街」を目指し2000年に「北九州フィルム⋅コミッション」を設立、映画撮影の誘致⋅支援活動に取り組んできた。昨年から北九州国際映画祭も始まった。今回の資料展では1950年制作の「海のGメン 玄海灘の狼」から最新作「52ヘルツのクジラたち」までの作品を取り上げている。
会場の入り口正面を飾る映画は1958年の木下恵介作品「この天の虹」。東洋一の製鉄所だった八幡製鉄所を背景に、そこで働く人々の喜びと悲しみを描いた。当時、工場から立ち上る煙は“七色の煙”と呼ばれ、繁栄の象徴と捉えられていた。
古い映画の中には洞海湾などを舞台にした任侠ものが目立つ。「花と龍」や「 日本女侠伝」シリーズをはじめ「残侠の港」「女侠一代」「日本大侠客」「札つき博徒」。若戸大橋 が登場するものも多い。「社長漫遊記」「でっかいでっかい野郎」「霧の旗」「玄海つれづれ節」など 。
「DEATH NOTE デスノート」や「図書館戦争」には北九州市立美術館、「スパイゾルゲ」「世界で一番美しい夜」などには西日本工業倶楽部(国指定重要文化財旧松本邸) がロケ地に。「男はつらいよ 幸福の青い鳥」「あいつに恋して」「海猿」などには関門海峡が登場する。 門司港駅や門司港レトロ地区で撮影が行われた作品も少なくない。
北九州出身の監督が故郷でロケした作品として取り上げたのは青山真治(門司) の「共喰い」、三村順一(小倉)の「グッバイエレジー」 、雑賀俊朗(八幡) の「レッドシューズ」など。 八幡出身の俳優光石研主演の「逃げきれた夢」は 北九州でオールロケを敢行した。
ガッツ石松監督⋅主演の「カンバック」のロケ地はJR 小倉駅に近い西日本総合展示場。元世界チャンプのボクサーが再び果敢にリングに上がる姿を描いた作品で、ポスターには「息子よ見たか 男の挑戦を」の大きな文字が躍っていた。
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