【テーマは「絆」 能登への応援作品数多く】
「日本の棚田百選」や「日本の里100選」に選ばれている奈良県明日香村の稲渕棚田。その展望台や案山子(かかし)ロードを会場に、9月22~23日「案山子祭りin明日香村」が開かれた。
主催は地元の住民や棚田オーナーでつくるNPO 法人「明日香の未来を創る会」。今年のテーマは「絆」で、主催者側製作のジャンボ案山子は石川県輪島市に伝わる「御陣乗太鼓」だった。大地震に襲われた能登地方への連帯や復興支援への思いが込められている。そばに募金箱も置かれていた。
一般公募の作品にも能登に向けたものが目立った。輪島の有名な棚田「白米千枚田」も地震で大きな被害を受けた。『棚田を結ぶ絆』(制作者:田中一憲さん⋅智恵美さん)は輪島の市鳥トキと奈良の県鳥コマドリをお地蔵さんが温かく見守る。「同じ棚田の仲間として心が痛みます。今後、美しい千枚田が甦ることを願って止みません」との言葉が添えられていた。
『御陣乗太鼓天高く響け』(キトラとらい塾)はのぼりに「能登の皆さん頑張れ」、『明日香より愛をこめて』(かずくん⋅ようさん)はハートに「能登」と「一日も早い復興をお祈り致します」というメッセージが記されていた。
『渋沢栄一も応援!がんばれ、能登!』(大阪在住の4人組「陸女部」)と題した作品も。ところが能登では大地震に加え今度は豪雨災害。案山子を制作した皆さんのご心痛はいかばかりか。
絆がテーマということで「家族」を表現した作品も数点見られた。上の案山子は『絆って家族のことだわ。』(軽費老人ホーム明日香楽園)、下は『家族の絆~誕生日祝』(植村雪子さん)。
時節柄、パリ五輪を題材にした作品も。『絆の力で金メダル』(せせらぎの園)、『「のこたん」with エッフェル塔』(大和高田市かたらい教室)などだ。
下の作品は上から『マリンと遊ぶ』(新川ムツ子さん)、『キキとジジ』(烏頭尾南美さん)、『私の中の百目鬼(どうめき)』(久保仁美さん)。百目鬼は百の目、顔を持つ鬼案山子で、栃木県宇都宮市大曽の伝説に登場する妖怪をモチーフに制作したという。
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