私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

天之波士弓、天之加久矢

2018-05-09 09:52:51 | 日記
 天若日子は「天佐具売<アマノアサグメ>」の云う通りに湯津楓に止まっている雉を持っていた弓矢で打ち殺してしまいます。その弓と矢ですが
       
       “天之波士弓<アメノハジユミ>天之加久矢<アメノカクヤ>”

とあります。
 でも、「しばらく御待ちなさい。」よと云われそうですが、それは天若日子が思金神から水穂国に出発する時に与えられた弓と矢の名前は

       “天之麻迦古弓<アメノマカコユミ>天之波波矢<アメノハハヤ>”

 であったはずですが、此の時使った弓矢は、思金神から与えられた弓矢とは違うのを使ったのでしょうか、名前が違います。どうしたことでしょうか。そこで、再び、宣長先生の出番になります。先生によりますと

      “天麻迦古弓は「用」を云る名、天之波士弓は体を云る「名」にて、同じ弓になりこと”

 と有りました。天之波士弓の「波士」は、木の名前で、波士の木で作られた弓で「体」を云る名で、天之麻迦古弓の「麻」は「真」で、「迦古」は「鹿児」で、鹿を射つ時に使う弓で「用」と云る名だと。また、同じように矢も「波波」は「羽羽」で、鳥の羽の広くて大きいのを矢で、「体」を表し、天之加久矢については「加久<カク>」は「迦古<カコ>」で、鹿を射つ矢と云う意味があり「用」を表す、と説明があり、それぞれその「体」と「用」から付けられた名前で、同じ弓矢だ・・・・・とありますが、そこら辺りはよく理解しかねるように私には思われますが、どうでしょうか????