其の妻下照比売<ヒタテルヒメ>です。愛する夫が、突然、かって自分が愛用していた矢に当たり死んでしまいます。彼女には、どうしてそうなったかさへ分かりません。その死に対して、ただ
“哭声ナカセルコエ>”
だけです。「哭」ですから、一人ひっそりと悲しみをこらえて、静かに涙を流すのではありません。大声を上げて激しく悲嘆にくれて当たり構わず泣き騒ぐのです。彼女にとっては、それぐらい突然の夫の死だったのです。
そのような激しい声でしたので
“與風響到天<カゼノムタ ヒビキテ アメニイタリテ>
ここでは「與風」を、特別に、<カゼノムタ>と読むのだそうです。意味は「風の共<ムタ>」で、風と一緒にと云う意味です。あまりの大声だったのでしょうか、下照比売の泣き声が天にまで届いたのです。どのくらいの大きさかと云う事が分かります。今では聞くことができないくらいの大音響だっはずです。
“哭声ナカセルコエ>”
だけです。「哭」ですから、一人ひっそりと悲しみをこらえて、静かに涙を流すのではありません。大声を上げて激しく悲嘆にくれて当たり構わず泣き騒ぐのです。彼女にとっては、それぐらい突然の夫の死だったのです。
そのような激しい声でしたので
“與風響到天<カゼノムタ ヒビキテ アメニイタリテ>
ここでは「與風」を、特別に、<カゼノムタ>と読むのだそうです。意味は「風の共<ムタ>」で、風と一緒にと云う意味です。あまりの大声だったのでしょうか、下照比売の泣き声が天にまで届いたのです。どのくらいの大きさかと云う事が分かります。今では聞くことができないくらいの大音響だっはずです。